アメリカ留学前半、
ハワイにいた頃にこんな同級生がいた。
彼女はいつも一人で、
授業中や移動中も単独なのはもちろん
カフェテリアでも常に一人だった。
彼女が誰かと一緒に歩いている姿を
見ることは在学中とうとう一度もなかった。
こういうのも悪いが、
女子でそうであったことがさらに印象に残っている。
「いつも一人なのかな…寂しそうだな…」
当時の私はというと、
そこそこのお友達に囲まれながら
彼女をどこか不思議そうな目で見ていた。
今なら分かる。
彼女からすれば、
海外留学に来てまで四六時中
日本人の友だちと群がる私達の方が異常だったのかもしれない。
自分と向き合い、独り成長する時間を一番得れたのも
一対一で人とぶつかり合う時間を一番得れたのも
自分一人の力で英語を話す機会に最も恵まれたのも
紛れなく彼女だったのである。
彼女こそ一番強かったのだ。
筆者、スミカ(Rick)
【追伸】
「ハワイ時代の人に一人だけ会える」となったら、
私はあえて名も知らぬその方を選ぶかもしれない。
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