英語学習法の一つとして知られる
シャドーイング(Shadowing)。
元々は通訳養成の訓練の一つとして開発されたもので、
「聴こえてきた英文をすぐに後追いしながら復唱する」
というのはご存知の通りだ。
正しく使えばかなり効果的かつ効率的な
訓練であることは確かなのだが、
いくつか注意点がある。
まず、シャドーイングをする際には
目的を一つに絞らなければ何の意味もない。
何も目的なしでやるのは論外だが、
あれもこれも一度にやろうとするのも問題である。
シャドーイングをする目的は
以下大きく分けて3つだ。
- ネイティブのイントネーションを刷り込む
- ネイティブの発音を刷り込む
- 「聞いてからすぐ口に出す動作」を通して
音声認識の自動化・速度・精度を上げる
やってみれば分かるが、
これら全てを一気にカバーするのは不可能だ。
どれも手つかずになってしまう。
イントネーションならイントネーション、
発音なら発音、
音声認識なら音声認識…と
明確な一つの目的を持つのが模範解答である。
そして、これらの理由もあり
初心者がいきなり手を付ける練習法でもない。
慣れないうちは
「Repeat after me(単なる復唱)」でも十分だし、
音声認識の自動化まで持っていくためには
まずはディクテーションが出来ていないとお話にならない。
ディクテーションとの違いは、
「聞いたその場で瞬時に」「発声する」ことである。
つまり相当に負荷が重い。
三大基礎(単語・文法・特に発音)も
既に仕上がっているのが前提でもあるので、
いきなり手をつけるのはやめよう。
筆者、スミカ(Rick)
【追伸】
ぶっちゃけるが、
シャドーイングなんて一切やらないのもアリではある。
通常の復唱ないしレスポンストレーニングで十分間に合うし、
私自身もほぼ全くやってきていない。
コメント