学習塾の存在意義の一つに、
「真面目なんだけど中々報われない子」を救うことが挙げられる。
「提出物とかはちゃんとやってるんですけど…」
「テスト前にはちゃんとテスト勉強しているんですけど…」
「補習とかもちゃんと出ているんですけど…」
でも結果が出ない、という子を救うために学習塾がある。
私もこれまでその類の生徒は数多く担当してきた。
そこで気付かされたことは、
真面目な子はコツコツ努力を続けられるのが強みなのだが
その努力の中身が根本的に間違っていることが非常に多かった。
もちろん、親御さんや生徒に向かって直接
「お子さんの勉強方法、まるで間違ってますよ」
「これじゃあ報われないでしょうね」
とストレートに言ってしまうと色々と問題になるから
色々とオブラートに包んでお伝えする必要はあったが、
実態としてはまさにこの通りだったのだ。
さて何が間違っているかについてだが、
私が見てきた限りでは以下2タイプのいずれか、または両方だった。
- 初歩・基礎が定着していない
- 初歩・基礎をそもそも一回も学んでいない
そう、いずれも初歩・基礎の範疇なのだ。
疑問文の語順がバラバラになってしまう。
主語・動詞をしっかり書くことができない。
単語のスペルを間違ったまま覚えてしまった。
「I am play baseball」なんて文章も実際に見たことがある。
(補足として、一つの文章でbe動詞と一般動詞を同時に使うのは中1の最初の方で習う禁止行為である)
これではザルで水をすくっているようなものだ。
せっかく一生懸命すくっているのに、
その手に持っているものにが不備・漏れだらけなのだ。
これでは真面目に努力すればするほどむしろ逆効果になってしまう。
そして、最後にこの台詞が子供から出てきたらもう手遅れに近い。
「こんなに真面目にやっているのに、どうして報われないの…?」
私が知る限り、このタイプの子は
この台詞とともに心がポキッと折れてしまう。
「やっても意味がない」と勉強を投げ出してしまう。
そんな子に最大級の愛を込めてお伝えしたいのは、
「真面目だけと報われない子」というのはそもそも勉強の初歩に問題があり
そこを出来るだけ早く修正してあげない限りは一向に報われない。
逆に言えば、真面目な子は
この手のやるべきことをしっかりやるようにすれば
コツコツと正しい努力を積み重ねることになるから
それこそ一等地を抜く可能性がある。
だからこそ、真面目な子は真面目だという「だけ」で止まってはいけない。
…筆者、透佳(スミカ)
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