Foundation: 基礎・標準・頻出レベルの問題が解けるだけで、この世のテストの99%は合格点に達する。

努力なんていらない。塾講師が教える最短で最高の結果を出す方法

入試に限らず、全ての試験は通すべき人を通して落とすべき人を落とすのが目的です。

試験とは選別作業です。

つまり差をつける必要があります。

「あなたは◯点なので合格」

「あなたは◯点なので不合格」

「あなたは◯点で合格なのでこの学部に」

「あなたは◯点で合格なのでこのクラスに」

といった具合に。

もちろんですが、この試験は極度に簡単すぎてはいけません。

簡単すぎて、名前を書けば全員通るような資格は意味がありません。

一定以上の質が保てなくなってしまうからです。

もし東大の試験が誰にでも解けるようなレベルで簡単になってしまったら、

それはもう東大ではなく「東京にある大学」になってしまいます。

東大にふさわしい生徒をセレクションするために、ある程度の難易度は必要です。

ですが逆に度を超えても意味がありません。

本当はきっちり勉強してきて、その内容をしっかり覚えている人を通したいのに

全く誰も解けないような・正解率が0%に近づくような難問ばかり出したらどうでしょうか。

誰も通らないので、試験の意味がなくなります。

もしプロスポーツ選手や芥川賞レベルであれば

「今回はふさわしい人がいないので『該当者なし』です」

と言うことができますし、むしろそうするべきでしょう。

もし医師のようなダイレクトに人の命に関わる仕事であれば

「今回はふさわしい人がいないので合格者はいません」

となりますし、むしろそうするべきでしょう。

ですが学問はこうはいきません。

いくら東大が難関だからといって、その年の合格者を0人にするわけにはいきません。

入試というものは基本的に、毎年必ず合格者を出す必要があります。

例えば今年の東大の合格者数はおよそ3千人です。

これは逆に言えば、3千人には合格を出す必要があるということです。

誰にも分からないようなレベルの難問で埋め尽くしたら、こんなに合格を出せません。

つまりは基礎・標準・頻出レベルで選別する必要があるのです。

こうすると合格者と不合格者でしっかり仕分けることができます。

私は仕事柄、開成高校や筑駒高校(筑波大学附属駒場高校)といった学校の入試を解くことがあります。

少なくとも英語に関しては、

「中学生としてどれだけ一生懸命勉強しても、中学生には絶対に解けない」

というレベルの問題は一切出題されません。

初歩や基礎・標準・頻出レベルの問題を確実に解けるようにしておけば対応できるのです。

確かにそれだけでは満点は簡単ではないかもしれませんが、

入試というものは満点でなくても受かるようにできています。

7割なら7割、8割なら8割得点すればそれで合格します。

これは入試を出題する学校側の立場になって考えてみれば絶対に分かります。

学校は

「ろくに努力していないけど点数だけは取れる才能の塊」

が欲しいのではありません。

「一定以上の才能はもちろんとして、その上でしっかり努力できる生徒」

が欲しいのです。

そういう生徒の方がより良い合格実績・就職実績を出してくれる可能性が高くなるからです。

こういう生徒を選抜するためには、基礎・標準・頻出レベルの問題を

制限時間ギリギリに解き終わる量で出題するのが最適になります。

制限時間内でしっかり解けるということは、受験当日までにそれだけ頑張ってきたということだからです。

難問は、捨てていいのです。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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