Reality:理想の講師はいない。相対的にマシな講師を探せ。

親御さんには絶対に教えない学習塾のホンネ

第二次世界大戦当時のイギリスの政治家・チャーチルが以下のような名言を残している。

『選挙に出る人間にろくな者はいない。
選挙とは、そのろくでもない人たちの中から少しでもマシな人を選ぶ忍耐だ』

「いい政治家がいない」

「最近はろくな政治家がいない」

とよく言われるが、

彼曰くそれは当たり前のことだというのだ。

政治家になりたがるような人の母集団にろくなのは最初からいないんだから

存在しない・入っていない「ろくな人」を掘り当てようとするのではなく

「ろくでもない」中から最もマシな人を選ぶのが政治だ、ということである。

学習塾、ひいては教育業界においても同じことが言えるのだ。

よく考えてみてほしい。

例えば英語講師だとして、

学歴は大卒以上、自分で英語が十分に話せて、しかも教えるのがうまくて、コミュニケーションも得意で、生徒からのウケが良く、親御さんからのウケも良く、課題分析・問題解決も得意で、その上長時間労働・休日出勤にも耐えられるやる気と体力、そして高い志を持った人がいるとしよう。

上記は「塾の英語講師」として必要な素養を挙げたのだが、

もしこんな人がいたら絶対、確実に、100%の確率で塾には来ない。

これだけのスペックがあるなら外資系企業で大活躍できるからだ。

ただでさえ昭和気質・ブラック気質、おまけに薄給の教育業界をわざわざ選ぶ必要がない。

もしかしたら自分で新しく塾を立ち上げることはあるかもしれないが、

既存の学習塾の一社員のポジションに頭を下げて応募してくるとはとても思えない。

私自身のことを棚に上げて言えば

1,000人に1人ぐらいの確率で

「それでも学習塾で働きたいんです」

という物好きがいるかもしれないが、

まともな判断能力を持っていれば塾にはまず来ない。

ここから浮かび上がってくる事実として、

一切の綺麗事を排除して述べると

教育業界には他業界から相手にされなかった搾りカスの割合がとても多い。

上層部・経営陣ならともかく、

現場の講師はどんなに少なく見積もっても過半数はこうである。

オブラートに包んで言うと、

「この人は教育業界から一歩出たら瞬殺だな」という人が管理職に就いていたりする。

以下は私が一次情報として知っている例だが、

  • 郵便物を出す際に送り主(つまり自分側)の「様」を消さずにそのまま出す
  • 5分後にバイトの面接が始まるのに、机の上でファストフードを広げて食べている
  • バイトの面接で来た応募者に向かってガチ説教を行う
  • 生徒を褒めることは一切しないが、責めることは積極的に行う
  • 「仕事が終わらなかったら持って帰ればいいでしょ?」と言う

これはまだほんの序の口である。

このまま書き連ねたら、それこそこれだけで本が一冊書き上がってしまいそうだ。

マナーを知らない・コミュニケーションを知らない・ワークライフバランスという言葉も知らないの三重苦と言っても過言ではない。

こんな人に向かって

「SDGsの取り組みは…」

なんて言おうものなら、

「なにそれ?なんのこと?」

と真顔で返答しかねない。

だから酷いですね、という話をしているのではない。

こういう人たちの中から「マシな講師」を探そう、と言いたいのである。

マナーがなってないのは当たり前なのだから、

「でも指導力はマシかな」

「でも言ってることは割と筋が通っている」

「でも子供はこういう人好きだよね」

となんとか長所を探すのが正しい塾選び・講師選びである。

大事なことは何度でも繰り返すが、

聖人君子のような講師はいない。期待値を下げよう。

これを知っておくだけでも塾との付き合い方が格段にラクになる。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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