Reality:5段階評価で1の子に、学習塾は合わない。

親御さんには絶対に教えない学習塾のホンネ

学習塾に携わっていると、よくこういう質問をされてきた。

「『塾が合わない子』っていますか?」

結論から言うと、もちろんいる。

「どんな子にも丁寧に教えてあげることが…」なんて綺麗事をここで述べるつもりはない。

どんな子が合わないか、という話だが

座っていられない子・周りに迷惑をかける子・宿題を絶対やらない子…

等々挙げられるが、ここではより核心を突こう。

受講希望科目の5段階評価が「現段階で1」の子は学習塾・家庭教師ともに向かない。

(もし10段階評価なら「2以下」だと思っていただきたい)

「1」ということはつまり、

純粋な学力「以外」に大きな問題を抱えているということだからだ。

あなた自身の学生生活、

またその際の周りの生徒の様子を思い出していただくと分かるだろうが

5段階で1というのは「ただ勉強ができない」というだけでは絶対に取れない。

もし根本的に物分かりが悪い子だとしても、

先生から課された補習や再テスト等を遅くまで健気にこなして

「言われた通りに一生懸命こなしています」という姿を見せれば

大半の場合は先生が温情で「2」をつけてくれるものだ。

つまり、「1」を獲得する(?)ためには

勉強ができない上でさらに学習態度に根本的な問題がないと無理だ。

テストの成績は悪いのはもちろんのこと、

  • 授業中の態度が悪い(「寝ている」も含む)
  • 提出物も出さない
  • 補習や追試等にも顔を出さない

これら全てコンプリートすることでようやく届くのが「1」である。

こんな子を無理矢理学習塾に入れても意味がない。

いかに親御さんが子供を無理矢理塾に押し込んだとしても、

来たら来たで授業は全く聞かずに寝るか喋るかスマホを触るかで過ごし、

宿題や提出物の類に興味を示さないのは塾という場所でも全く変わらないからだ。

そんな中子供が考えることといえば、

「いかにサボるか」

の一点である。

最近は登校時間を親御さんが把握できるシステムが広まった以上

塾に行くふりをしてサボるとバレる確率がかなり高いが、

やろうと思えばいくらでも手段はある。

そこをいかに塾講師が

「be動詞と一般動詞の違いは…」

などと一生懸命分かりやすく説明しても無駄だ。

そもそも勉強に興味がないのだから。

このあたりは学習塾も完璧に理解しているから、

こういった問題児は

「現在定員が埋まっておりまして…」

などと適当に理由をつけて帰ってもらうことも珍しくない。

(念のため、これは私も実際に目にしたことが何度もある)

塾講師としては最大級の爆弾発言だが、

こうなったのは家庭の責任が極めて大きい。

「勉強をする子は偉い」

「初歩からやれば誰でもちゃんとできるようになる」

というのを幼少の頃から教え込んでこなかった親の責任である。

こういう親に限って、

「〇〇に任せれば安心ね」などと言って丸投げしたがるから手に負えない。

一旦この状態になってしまうと矯正は極めて大変だ。

否、率直に申し上げるとほぼ不可能であり

スポーツ推薦やコネ入学等々の別の道を模索することになって

塾とはサヨナラすることが大半だった。

万が一、矯正できる可能性があるとしたら

「勉強ができないと社会で生きづらい」という経験を

社会に出て実際に痛みとして味わうのが一番手っ取り早いのだが、

その時にはもう遅い可能性が極めて高い。

こう考えると、親の仕事というのは

「勉強しろ」と怒鳴ることではなく、

いかにして「勉強したい」と早くから子に思わせるかどうかである。

方便(手段)は正直どうでもいい。

飴だろうが鞭だろうが構わない。

とにかく「自分から勉強する」という態度は早いうちから習慣化しなければ手遅れである。

これだけは強調しておきたいが、

学習塾は「勉強する気が根本的にない子」に無理矢理勉強させる場所ではない。

そんなことができる塾はこの世に存在しない。

そこを考慮した上で計画的に利用することだ。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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