Teaching:リアル塾はネット動画に既に負けている。だからこそ土俵をずらせ。

親御さんには絶対に教えない学習塾のホンネ

概算だが、日本全国にはおよそ5万校の学習塾がある。

5万というとちょっと実感の湧かない数字かもしれないが

日本全国のコンビニを全部数えると5万軒強になると言われている、

と聞くと「そんなもんか」という感覚になるだろう。

歩けばコンビニがあるように、歩けば学習塾があるのだ。

同じ学区に5校・10校と塾が乱立していることも珍しくないし、

塾のすぐ隣や真向かいに別の塾があったりするのも日常茶飯事だ。

それは街並みを眺めていればすぐに分かることだ。

だが、これからこの5万という数字は大きく減少する。

一つの街にせいぜい3つくらい、大型のリアル塾があればよいだろう。

なぜかといえば、コロナ禍のある種助けもあって

リアル塾で受けられるのと同様のサービスをオンラインで受けられるようになったからである。

「あの先生の生授業は生徒を惹きつける」

「この塾ならどんな子でも必ず救ってくれる」

といった抜群の実績と評判があるリアル塾でもない限り、

「外に出なくても同じならオンラインでいいじゃん」となってしまうのだ。

しかも余計な人件費がかからない分受講費も安い。

そしてこれはあまり知られていないが、

リアル塾の講師よりも、オンライン塾・ネット動画の講師の方が「当たり」の割合は高い。

なぜならリアル塾は多少授業が下手くそでも

「〇〇塾の〇〇先生は授業が下手」という口コミが広がるのには一定の時間がかかる。

場所によってはそれこそ口コミが広がるほどの人数がいないから

いつまでも教え続けることが可能である。

それに対してオンライン塾・ネット動画というのは口コミの拡散がとにかく速い。

「〇〇チャンネルの〇〇先生は授業が下手」というコメントを一度打てば、

一瞬で全国誰でもそのコメントが見れるような状態になる。

このスピードはリアル塾では絶対にありえない。

口コミの拡散速度が上がるということはどういうことかと言えば、

下手くそな授業が一瞬で淘汰されるようになり

結果的に「当たり」の授業しか生き残らなくなるのだ。

自ら好き好んで「ハズレ」の授業を引きたい子供や親御さんはこの世にいないから、

確実に「大丈夫」という口コミがあるリアル塾でもない限りは

オンライン塾やネット動画を選んでおいた方が安全になってしまうのだ。

言い換えれば、

授業のレベルで言えば確率上、リアル塾はオンライン塾やネット動画に既に負けている。

確率上勝っていてしかも料金が安く

その上外に出なくても受講ができるとなれば、

特にこのご時世は絶対にその方が良いではないか。

例えばこの手のサービスの一つに『スタディサプリ』がある。

私自身も家族で視聴しているサービスなのだが、

その辺のリアル塾講師の100倍くらいは授業が分かりやすい。

間違った情報や偏見・勘違いも一切入っていない。

そして講師の性格が変にねじ曲がっていない上に録画だから、

「何でこんなのも分からないんだ!」と怒鳴られることもないし

聞き直したかったら何の気兼ねもなく巻き戻すことができる。

演習問題も全て付属しているし、

追加料金を払えば担当コーチやスタッフまでつくというおまけつきだ。

何においてもリアル塾より質が上であり、

「単純に『教えること』だけで勝負していては負ける」

と私自身も確信したものだ。

(これは意外かもしれないが、

全国5万校のうち実に3万校が「資本金なし」だから

潰れる時は本当に一瞬で潰れる)

ではどうするか。

現状やっていることだけでは潰れてしまうのなら、新しいことをやるしかない。

例えば、オンライン塾に対抗して

「目には目を」ということで自らもオンラインサービスを始めたリアル塾もある。

受験英語のノウハウを活かして、

「元受験生向けの英会話習得サービス」を立ち上げたリアル塾もある。

リアル塾での成功体験をもとにして

SNSで拡散・本の出版・講演などを精力的に行なっているリアル塾もある。

それに加えて、

「誰よりも面倒見が良い」

「ユーモアがあって面白い」

「塾内という強固なコミュニティ・絆が生まれる」

など、アナログならではの強みを活かさないと淘汰されてしまうのだ。

「そんなことやっている場合じゃない」

「こんなに今忙しいのに仕事を増やそうとするな」

とシャウトしたくなるリアル塾もあるだろう。

「潰れる塾」というのはつまりそういう塾のことである。

もしあなたが親御さんなら伝えたいのは、このように

リアル塾だけが絶対の選択肢ではないということだ。

「リアル塾を託児所のように使いたい」といった理由でもない限り、

積極的にオンラインサービスを検討するべきである。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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