English:英単語が覚えられないのは、勉強方法が根本的に間違っているから。

親御さんには絶対に教えない学習塾のホンネ

これに近いことはどの塾でもやっていると思うが、

私が担当する授業には「単語テスト」があった。

塾ごとに決められている指定の単語帳を予め生徒全員に配っておき、

毎週そこから範囲を指定・出題するというものだ。

単語テストを実施する以上、

各生徒がどのようにして単語の勉強をしているか

を塾講師として観察することになる。

(もちろん「塾講師推薦の単語勉強法」も年度始めに話すが、

大体の生徒はそんな話を聞いておらず自己流で取り組む)

そこで分かったことは、

生徒の単語の勉強方法には大きく分けて以下2通りあったということだ。

見る派の生徒と、書く派の生徒に分かれていた。

私が見てきた限り、

努力を面倒くさがるタイプとちょっと見ただけで記憶できる天才タイプの2種類の生徒は

単語帳などをひたすら見るだけで済ませることが多かったし、

それ以外の生徒はノートに単語を書き取って練習することが多かった。

ここではどちらが合っていて、どちらが間違っているという話をするつもりはない。

どちらにも「合っている人」「間違っている人」がいたのだ。

ここではそのそれぞれを紹介しよう。

まず「見る派」についてだ。

結論から言ってしまうと、

大学受験やTOEIC・TOEFLなら「見て覚える」はアリだが

高校受験では私はあまりお勧めしていない。

なぜかと言えば、中学の学校のテストや高校入試は

生徒に「単語のスペルが正しく書けること」を要求するからだ。

極端な話、「メイク」と聞こえてきたら

ローマ字のように「meiku」と書くのではなく

しっかり英語で「make」と書く必要がある。

あなたは上の話を見て笑うかもしれないが、

中学生は放っておくとすぐにローマ字表記をしたがる傾向がある。

特にうろ覚えの単語は専らローマ字表記を連発するわけだが、

英単語はローマ字表記で合っていることの方が少ない。

なぜこうなってしまうかと言えば、

中学生はまだまだ英語を本格的に勉強し始めて日が浅いため

「メイク」と聞いて「make」と変換するのがまだ難しいし、

真面目な話「make」を「マケ」と読み出す生徒も特に最初の頃はいる。

これが高校生や社会人になると、スペルは一通り覚えているし

「メイク」と聞けばサラッと「make」と頭の中で思い浮かべることができて

「make」と見て「メイク」と読むことに何の問題もない。

換言すれば、

英語のスペルが板についてきたレベルなら「見て覚える」はアリだが

中学生にはまだお勧めできないということだ。

(目安として、中学3年生かつ偏差値65以上の子なら赤セルシートを使う勉強法も十分アリ)

そして、次の「書く派」だ。

先述の話からくると「中学生は単語を書いて覚えるべき」ということになるわけだが、

私が見てきたダメな例として

本当にただ書いているだけ」の子が非常に多かった。

makeという単語を覚えるとして、

ノートにmake, make, make, make…とひたすら書いていくのである。

結論を言ってしまうが、これでは覚えられない。

2つ目のmakeを書いている最中に絶対、必ず、100%の確率で、1つ目のmakeを見るからである。

それは覚えようとしているのではなく、ただ書き写しているだけだ。

せめて2つ目の単語を書く際は、1つ目を何かしらの道具を使って隠さなければ意味がない。

(消しゴムでも定規でもなんでもいい)

3つ目も同じように、書いている最中は1つ目・2つ目の単語は隠しながら書く。

「スペルを覚える」という意味ではこれが最善の練習方法なのだ。

そして、単語を覚えるという行為にはもう一つの大きな目標がある。

「make」の日本語での意味(和訳)が分かることだ。

この場合、「〜を作る」という意味も一緒に覚える必要がある。

ではどうするかと言えば、

「make」「〜を作る」「make」「〜を作る」…と、このように

直前に書いたもの以外を隠しながら、

「英語→日本語」「日本語→英語」と書くのを繰り返すのだ。

これでスペルも覚えられるし、日本語の意味も覚えられるから

まさに一石二鳥というものだ。

私がこれまで指導してきた生徒の中に

この方法を先述の「1日4回以上」こなした上で

尚単語が全く覚えられない生徒は唯の一人もいなかったので安心してほしい。

単語の勉強それ自体をサボって覚えていないのはいくらでもいたが。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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