Lifestyle:スタバは一人で行くと最高の勉強場所になる。

孤独の留学

アメリカに長期留学したり暮らしてみたりすれば分かるが、大体どの街にもスタバがある。

ごく稀にスタバがなくてダンキンやコーヒービーンといった別チェーンしかない場合があるが

私が南部を中心にアメリカを巡ってきた限りではそんな街は片手で数えるほどしかない。

(Interstateやその他ハイウェイの通り道にあるような小さな街だと例えばダンキンしかないことがある)

私はスタバは単なるコーヒーチェーンだとは思っていない。

その街の人々や文化の様子が窺い知れて、ついでにコーヒーも飲める場所なのだ。

田舎のスタバでは多少広めにスペースを占有していても何も言われない。

これが都会のスタバだと「一人一スペース」が徹底されている。

田舎のスタバはいつでも勝手にトイレを利用できたが、

都会のスタバはトイレを使うためには店員からドアロックの解除番号を教えてもらう必要があった。

クリスマスの時期には店内がクリスマスの雰囲気になるし、11月に入ると感謝祭の雰囲気になる。

あとは米南部の1月〜2月はマルティグラという祭りがあるから(発祥はニューオリンズ)

店内が緑・紫・黄色などで染まったりする。

話し込んでいる人が多いスタバもあれば、

ゆったりとした雰囲気でくつろいだり本を読んでいたりする人が多いスタバもある。

スーツに身を包んだビジネスパーソン達がラップトップを並べるスタバもある。

ネットで「この街はこういう場所だな」と調べるのもそれはそれで良いのだが、

その街のスタバに入ればそこがどういう街かが大体分かるようになっているのだ。

それでいてスタバは私が知る限り決して

「今混んでいるから勉強は止めて」とお客さんに言ったり

ましてや時間制で追い出したりするような場所ではない。

勉強なり、パソコンなり、読書なり、くつろぐなり

自分のやりたいことを慌てることなく落ち着いて堪能できる場所なのだ。

(あとはインタビューなんかもスタバでやるといい味が出る)

これに関してはどのスタバに行っても同じだったから、

「これは全米を通して一貫させているんだな」

「社員教育が徹底しているな」

というのも想像することができる。

平均するとお世辞にもカスタマーサービスが最高峰とは言えないアメリカから

どうしてこんな心地の良い空間が生まれたのか不思議に感じてしまうぐらいだ。

私がとりわけ好きだったのは、そんなスタバに一人で入ることだった。

一人で入ると、そのスタバを100%自分の全身全霊で味わうことができる。

「この店員はちょっとなまりがあるな」

「机の上や床がしっかり掃除されているな」

「机と机との間隔が絶妙にとられているな」

といった、群れて騒いでいるとつい見逃してしまうようなことも見逃さずキャッチできる。

コーヒーをすすりながら、このスタバにはどういう人がよく来るのかを観察しながら

その街の様子を分析することもできる。

日本人一人でアメリカのスタバに入るのは、確かに少し怖い。

私も最初は不慣れでとまどいがあったものだ。

だがそこで一人で一歩踏み出してみると、無限の学びや気づきが得られる。

そのついでに美味しいコーヒーが飲めるのがスタバなのだ。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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