Learning:専攻選びは迷っていいが、最後は絶対に一人で決める。

孤独の留学

あなたはこのタイトルを見て「それは当たり前だろ」と思うかもしれない。

当然、専攻(major)を決めるのは個人ごとの決断である。

だが私がこれまで多くの留学生を見たり一緒に話してきたりして気付かされたのは、

専攻を何にすれば良いかが分からなくて他人に相談したり、

酷い場合は「○○さんもそれだから」と同じ専攻を選ぶ人の多さだった。

日本のそれと違って、アメリカには「迷ったら◯◯学部」という発想がない。

何かしらを学びに行きたいからわざわざ大学にお金を払って通うのであって、

大学に行くことを決めた時点で学びたいこと、

少なくとも興味のある分野はとっくに決まっているものなのだ。

もし学びたいことが特になければ、さっさと就職してしまう。

「特に学びたいこともないけどとりあえず大学に行く」

という日本人大学生とはそもそも考え方が違う。

とりわけ日本人留学生は

「英語を学びたい」という人は多いが(というよりほぼ全員である)

「英語を使って○○が学びたい」という人はごく少数派だった。

そこまで考えていないのだ。

海外に行ってそれなりに英語が扱えるようになれば、

あとは人生どうにでもなると思っている。

だがここで強調しておきたいのは、

何の目標もない日本人が英語だけ使えるようになったところで

「ちょっと英語が使える日本人」が一人増えるだけである。

それ以上は何も生まれない。

あくまでも「英語を使って他の何かをすること」に価値があるのだ。

日本では学べないことを学ぶのか。

日本では経験できないことを経験するのか。

日本に帰って、英語を活かした他の何かをするのか。

それらがいわば専攻である。

他人の意見を参考にするのは大いに構わないが、

他人に決断させる・他人に委ねるのはもったいない。

それではあなたの留学生活ではなく、他の誰かの留学生活になってしまう。

そこまで意識してもらった上で、さて専攻の選び方だ。

極めてシンプルに、他でもない「自分の」好きなことを選ぶことだ。

そして好きなことというのは今から考えるものではなく、思い出すものである。

「自分が何が好きか分からない」という人は、

今までの人生の時間を主に何に費やしてきたかを思い出せばいいのだ。

「スポーツばかりしてきたな」という人は、それが正解だ。

「本ばかり読んできたな」という人は、それが正解だ。

「映画やドラマばかり見てきたな」という人は、それが正解だ。

「スポーツばかりしてきたな」という人は

もちろん自らアスリートとして部活に入れればそれで良いし、

他にもスポーツ経営学・医学・心理学・トレーナー等いくらでもある。

「本ばかり読んできたな」という人は

文学部英文科(English Literature)などは検討する価値があるし、

ビジネス本・自己啓発本が好きな人は哲学(Philosophy)もおすすめだ。

「映画やドラマばかり読んできたな」という人には

都会の大学によく設置されている演劇・映画専攻があるし

あとは自ら映像作家となる道もある(ジャーナリズム等)。

ここで大切なことは、

「好きなことを専攻にしても楽しいとは限らないよ」

と言ってくる人には断じて耳を貸さないことだ。

それは自分が大学時代好きな勉強ができなかったから

その腹いせをあなたにぶつけようとしているだけであり、

あなたが相手をしたりましてや影響される必要は一切ない。

大学は、自分がこれまで好きだったことをさらに好きになるために行く場所である。

海外留学なら外国語を使って、それを全世界を相手にしてできるのだ。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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