Learning:一人で授業に臨むと、大事なことを聞き逃さなくなる。

孤独の留学

私が群れるのが嫌いだったのは、なんといっても大事なことを聞き逃すからだ。

特に留学生活の前半において、周りと喋っている間に

「え、明日までの宿題って何?」

「この部分には何を書けばいいの?」

「金曜日までに何を持って来ればいいの?」

とついさっき教授が言ったことに対してこう言ってしまうことは少なくなかった。

(無論、教授からはお叱りを受けることになる)

以下はあくまでも「全体として見ればこう」という話として受け止めていただきたいが、

特に男子生徒にはこの傾向が強いように思う。

私が知る限り、女子生徒の過半数は

授業を受けながらパソコンでメモを取りながら隣の友達と小声で話しながらスマホの通知に目をくばりながら足のマッサージをすることができる。

多くの男子生徒にとって、これはマジックか何かである。

友達と話そうものなら目の前の授業は時が飛んだかのように内容が耳に入ってこないし、

スマホの通知を見ようものならその瞬間だけ時が飛んだかのように授業の内容が飛んでしまう。

同時に二つ以上のことが絶対にできないのだ。

私も同時進行が絶対に無理な人間だから、

留学生活の後半ではあえて一人で行動するようにしてきた。

一人で行動すると、当然隣とお喋りが始まることもないし

「仲の良い友達にあとで」ということができなくなる。

頼れるのは自分だけだから、必死で聞き取ったりメモをとったりするようになる。

これはアメリカの大学の授業の一特徴かもしれないが、

予め配布されたパワポのスライドには載っていないことを話した上で

「ここはテストに出すからね」と口頭で予告する教授が少なくない。

これだと記録が残らないから、後になって調べることが一切できない。

それでいてテストにはしっかり出るものだから恐ろしいものだ。

一人で行動すれば必然的に集中力が上がるから、この辺りも逃さなくなる。

「でももし聞き逃しても、後で周りに聞けばいいのでは?」

というのは、甘い。

海外留学において何が怖いかと言えば、

周りの頼れそうな人たちが全員間違ってリスニングしている場合である。

特に英語が第二言語の生徒がクラスの大半を占めている場合、

こういうことがいくらでも起こりうる。

本当はどうだったのかということを

後から教授に頭を下げてまで聞きにいけばいいのに、

「○○君がこう言っているからこうしよう」といってそれで済ませてしまう。

そして次の授業になって実はその情報が間違いであったと判明し、

授業の中で教授に対して拙い英語で必死に弁解するハメになるのだ。

全ては

「私が聞いていなくても、他の誰かが聞いてくれるから大丈夫」

という依存心が原因なのだ。

そしてこれは最後にこっそりささやいておくと、

万が一のことがあって後から教授に確認しにいかないといけない場合も、

一人で行って「念の為、確認なんですけど…」と言えば大丈夫だ。

だが大人数でゾロゾロ行ったりグループ内で一人選んで行かせたりすると、

「お前ら絶対授業中喋ってただろ」と間違いなく怒られる。

教授からの印象・評価(=成績)を気にするのであればおすすめはしない。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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