天才は塾講師に向かない。

よく言われる話だが、天才は塾講師に向かない。

天才ではないその他大勢の生徒に向けて、「こうやって考えたら誰でも正解できるんだよ」と誰にでも分かるように説明しなければならないのが塾講師だからだ。

間違って天才が講師になってしまうと、「どうしてこんなことも分からないの?」と生徒に向かって真顔で言いかねない。

【追伸】
職業選択のセオリーとして、

「苦労してできるようになった分野」ではなく

「最初からある程度できた分野」を選ぼう、というものがある。

頑張らなくてもできたということは

頑張ればもっとできるということだからその方が伸び代がある。

もっと言えば才能がある。

だからより活躍しやすいということだ。

だがその法則が通用しない職業が一つある。

それが塾講師だ。

「英語なんて苦労しなくても最初からできました」

という人は、

苦労しないとできないその他大勢に説明しようと思っても全くできない。

「こんなことも覚えられないのか」

「こんなことも分からないのか」

「こんなこともできないのか」

と毎日愚痴りながら仕事をすることになる。

だが、自分の生徒の出来が悪いことに対して

「生徒がバカだからですね」と本気で思ってしまう人は絶対に塾講師に向いていない。

バカならバカなりにどうにかするのが塾講師の役割であり、

「私のせいではありません」と自己防衛するために授業料をもらっているのではないからだ。

よって塾講師には

「元々英語が苦手だったけど、苦労して克服しました」

という人の方が向いている。

その方ができない人の苦しみが理解できるし、

そこから抜け出す方法も自らの経験も交えながら教えることができるからだ。

【追伸の追伸】
より本音を申し上げると、

その科目は努力して克服した経験があって

しかも噺家・プレゼンに関しては天賦の才があるような人が一番向いているかな。

いくら英語を教える知識・経験に秀でていても

そもそも人前で話すのが下手だったらどうしようもないのがこの仕事だから。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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