ちゃんとした人なら知っているビジネスマナーに「呼び捨てで人に物を送らない」というものがある。
「〜様」「〜行」「〜宛」と印刷されたものには二重線を引いて、後から自分で「〜様」「〜御中」と書きかえるというものだ。
なぜこうするかと言えば、自らの手で「〜様」とつけない限りそれは「〜様」とつけた扱いにならないからだ。
【追伸】
そう考えると「〜様」「〜行」「〜宛」というのは実に厄介だ。
最初から印刷されていない方がいいくらいである。
「〜様」と書かれていなければ「あ!ついてない!」と気付けるかもしれないのに
なまじご丁寧についているばかりについすっ飛ばしてそのまま送ってしまうのだ。
だが「〜様」というのは自分で書く(=そう呼ぶ)ことで初めて意味があるものだから、
忘れてそのまま送ってしまおうものなら即アウトである。
受け取り主も同様に鈍い場合は何もなかったかのようにスルーされるが、
まともな受け取り主であれば「コイツダメだな」と烙印を押される。
【追伸の追伸】
ちなみにだが塾業界はこういうマナーがからっきしできない人が極めて多い。
そういうのが本職である場合を除き、
塾講師はきちんとした書類でやり取りをすることが業務上皆無だ。
新卒向け研修とかでもかなりの確率でスルーされるんだよね。
メールならともかく、書面上・紙は絶滅危惧種と言ってもいい。
だから呼び捨てで呼ばれるのは覚悟しなければならない。
丁寧に二重線をしてしっかり直筆している人がいたら
それは相当ちゃんとした常識・思いやりのある人、または他業界経験者である。
この際正直に告白するが、私もつい先日にようやく知ったぐらいだ。
あやうく「〜宛」で送りかけたところを上司がサイレントで訂正してくれた。
ありがとう。
そして、ごめんなさい。
…筆者、透佳(スミカ)
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