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Fall Term Comes at Southern Miss. I Guess I Am Japanese.

【OneListenOneSoul#6】「働く」ってなんだろう?国境を越えたからこそ気付くコト—Yoko Nixonさん【前編】

time 2017/06/01

【OneListenOneSoul#6】「働く」ってなんだろう?国境を越えたからこそ気付くコト—Yoko Nixonさん【前編】

 

どうも、こんにちはスミカです。

さて、今回は筆者が
アーカンソー州にフェイエットビルを訪れて
収録をさせていただいた、
アメリカ南部の日本人を尋ねるインタビュー巡業企画
OneListenOneSoul第6回です。

第6回・今回のゲストは
様々な国々・様々な職業を経験されていながら
旅人」という肩書が一番しっくりくる(?)
フェイエットビル在住のYoko Nixonさんです。

今パートの【前編】では、
アーカンソー州自体の情報やここまでの経緯、
国際社会においての「働く」ことにフォーカスして
お話をしていただきました。

それでは、本編をどうぞ。


Yokoさんと。筆者はあくまでもイメージです。イメージ。

 

 

アーカンソー州、フェイエットビルにて。

――今回はよろしくお願いいたします。
ではまず、今居るアーカンソー州とはどんな州か。
ご存知ない方も多いので。

  以前はテキサス州に4~5年間くらい住んでいたんですけど、そこと比べると(アメリカ南部の中でも)皆がほんわかとしているというか…フレンドリーなんだけれども、テキサスのような大きな所とは違って、ローカルで固まって楽しむ感じで。色々なアクティビティなどでコミュニティとしての意識を上げていこう…という地域なのかなとは感じています。

  アクティビティは例えばバイクトレール(Bike Trail、つまりは自転車)がすごく発達しているんですよ。テキサスとかだと自転車はクルマと並行しなきゃいけないので危険なんですけど、ここでは自転車でかなり自由に・安全に移動することが出来ます。自動車の販売店も充実していて、たまにそのようなバイクショップで人を集めてアクティビティをしたりなど、外に散歩に出たりする感覚で皆が楽しんでいます。

  物価に関してはかなり安いですね。以前にニューヨークに住んでいた事があるんですけど、そこと比べるとかなり安い。ローカルのスーパーに行けば必要なものは一通り手に入りますし、20ドルもあればディナーでも十分ですから、住みやすい所だとは思います。

――何も知らない日本人に向けて、
「アーカンソー州フェイエットビル」とは。

   全国的なチェーン店もぽつぽつとありますけど、ローカルで頑張っているようなカフェやレストランも結構ある「ローカルを盛り上げよう!」という街なので、ユニークなお店が多い所なのかなとは感じます。そしてアメリカ南部特有のフレンドリーさがあるのでどこに行くにも気軽に行けるし、そういう方々や環境に囲まれてアメリカ生活をしたいなら住みやすくて程良いかな、と。

――そのようなコミュニティに参加は。

  毎週土曜日には無料のヨガクラスに参加しています。ヨガマットと服装があれば誰でも参加できるので、そういうフリーのコミュニティが多く存在しています。後はダウンタウンで毎週土曜日にファーマーズマーケットが開催されるので、場所(スクエア)自体が小さいので、散歩をするような感覚で楽しく過ごせるかなと。

――テキサス等から移ってきて驚いた点は。

  最初に驚いたのは、学生だったニューヨークやテキサスの頃とは違って、生まれも育ちもここら辺、というローカルの方がほとんどである事ですね。あまりインターナショナルな機会がないので、それはまずビックリしましたね。そして日本人の数も極端に少ないですし、この街全体で5人くらいパラパラいれば良いかな…という感じなので。日本人コミュニティというものが存在しないので、普通に生活していて日本人に出会うことはまずないですね。

 

アーカンソー州に至るまで。

――これまで仕事は何をしてきたか。

  今月(5月)頭まで別の仕事をしていて、来月(6月)からまた別の仕事を始めます。今度始めるところはクリニックのフロントオフィスなんですけど、以前はここのローカルのパン屋さんで働いていまして。こちらで仕事を探すときは苦労しましたね笑。日本やアメリカの都市と違って、いわゆるネット上の転職サイトの様なものがあまりないので、口コミなどで仕事を紹介したりされたりという事がすごく多いので。初めて来たときはそのようなローカルのコネクションがないので、それは苦労がありますね。以前の仕事(パン屋さん)も、主人の友達の奥さんがそのポジションの情報を繋いでくれたような感じなので。

――今のご主人との出会いは。

  高校の頃に初めてテキサスに留学したんですけど、その時に彼が同じクラスだったんですね。そこで付き合い始めました笑。その時は私が1年間で帰ることが決まっていたので私は日本に帰って、彼はそのままテキサスの大学に進んだんですね。そして高校卒業後にアメリカに出たい!と思ったんですけど、「もう住んだからテキサスはいいかな」と思いニューヨークに行ったんですね。その間も遠距離で彼とは続いていたんですけど。

  そして最初に住んだのがテキサスだったという関係上、まずニューヨークは物価が高くて。そして日本人が多いということもあり人々の感じもテキサスとは全く異なっていたので、ここで4年間過ごすのかな…と考えた時に、テキサス時代のホストファミリーがまた声をかけてくれたというのもあり、結局1年後にテキサスにまた移ってきました。それで地理的条件とか奨学金などを調べて最終的にテキサスの4年制大学に移ったんですけど、そこがたまたま彼のいる大学でした笑。

  実際に彼とかぶっていた年度は1年間で、その後彼は実家のあるフロリダ州に帰ったんですね。そして彼はその後就職の為にテキサス州に戻ってきたんですけど、その時には私が卒業・日本で仕事を探すことになって。そしてお互いにそれぞれの場所で4~5年間仕事をしているうちに、「そろそろ結婚する?」という事になってビザ等の申請を始めたんですね。そしてようやくグリーンカードの申請がおり、私がアーカンソー州に来たのが去年の夏でしたね。現在ここに住んでいるのは、そんな過程で国際結婚をしたからです笑。

 

日本の働き方・海外の働き方を見つめて。

――以前、日本ではどのような仕事を。

  日本では、外資系マーケティング関連の会社で働いていました。

――日本では、なぜその仕事(外資系)を選ばれたか。

  私が就職活動を日本でしていた当時(2011年)には震災がありまして、私の実家が仙台なんですよ。家族は幸い大丈夫だったんですが、それをきっかけに「家族の近くに居ておきたい」というのがあったので。それまでは大学を卒業したらすぐにアメリカに行くという考えもあったんですが、震災があってからなるべく日本で働きたいと思って仕事を探していましたね。

  それで大学在学時にボストンのキャリアフォーラムに行って、どうせなら日本でも英語や海外と関わる機会があればなと外資系企業を探していた時に、たまたまオファーをもらったのがその会社でした。そしてその会社で働いている期間にスイスの支社に異動になった事があって、日本ではない海外の働き方を目の当たりにしましたね。

――スイスの支社にいた時の新たな発見や違いとは。

  まずは、同じ仕事内容でも仕事の仕方やスタイルが全然違うんですよ。日本に居る時は毎日終電近くまで働いていて、たまに残った仕事を片付けるために休日出勤もしていて家と職場を往復する毎日だったんですけど、スイスでは午後5時になったら「じゃあ終わりましょう」なんですよ笑。オフィス自体も夜8時には閉まってしまうので残業も出来ないですし、オフィスのパソコンも中々持ち帰れないので家で仕事をすることもない。金曜日に至っては皆が週末の予定を組んでいて、早い人だと午後3時には帰ってしまうので笑(※最近日本で施行が始まった「プレミアム・フライデー」的な特別な取り組みでは、もちろんない。平常運転である)。

  「なんでだ…皆もっと働こうよ」って最初は思ったんですけど、でも仕事とプライベートの区分けはしっかりしているのでビジネスは成り立つんですよね。日本だと「時間をかけて仕事をするべき・エライ」という変な暗黙の了解みたいのがあって、「あの人も夜遅くまで頑張ってるから私もやろう」みたいな。逆にスイスだと「なんであの人はこんなに時間をかけてるんだ?終わらないの?要領悪いな」となる。根本的な意識が違うのかな、という感じはしますね。「日本に居る時に、なんであんなに働いていたんだろう」と思う所はありますよね笑。

――ビジネスが「英語」になることで、仕事自体が変わる部分はあるか。

  割とカジュアルになるような感じはあります。日本だと上司と部下という階段的・序列的コミュニケーションにどうしてもなってしまうんですけど、英語だと皆同じ立場で話しましょうという所はあるし、働き方のスタイル自体も違うので「いつまでもダラダラ仕事しない」という意味では良い刺激になったのではと思いますね。

――海外に来て初めて気づいた
日本「ならでは」の仕事のスタイルはあったか。

  日本の方が仕事において丁寧だなと思います。例えばメールを返すにしてもすぐに返事をくれて、別に返信をしなくていい場面でも返事をしてくれます。事務的な部分もそうですけど、感情的にお互いが傷つかないようにアフターケアしてくれている部分は印象としてありますね。海外は淡々と物事を受け渡すようなよりビジネスライクな所があるので。

  後は、日本の職場はチームワークがすごい大事ですね。オフィスだけの話ではなくて、例えば終わった後に呑みに行って話したりしますよね。海外で働いていた間でも、一緒に働いていた日本人とのコミュニケーションは密に取れていましたね。海外だと仕事上の関係はあくまでもそれまででしかないので、もっと根本的な「人と人との関係」という意味では、日本の方がすごいとは感じますね。

 

留学生に向けての、リアルな就活アドバイス。

――これからの「海外経験を持つ」就活生に向けての
「これは事前に知っておくべき」というアドバイスを。

  日本で就職するとなると、外資系などどんな職種にも関わらず、大事になってくるのって結局日本人との働き方なんですよ。常に外国人と、という訳ではなく基本は日本人と一緒に働くことになるので、そこで大事になってくるのがその日本人同士でいかに円滑なコミュニケーションを測ろうか、という所なので。

  後は日本に居ての就職活動が出来ない場合もあるので、それはネット等であらかじめ知識や情報を自分で仕入れておくことが大切ですね。例えばビジネスメールのマナーなどはあまり教えてくれない(知っているという前提)ような会社もあるので、そこは海外にいる間から少し頭に入れておくべきですね。

――海外を経験している者として、日本で働く上での利点はあるか。

  例えば日本の常識として、何かを話す・何かを決めるとなるとミーティングを開かなければならない。それに対して海外は「5分でも10分でもいいから直接会って話に来てくれ。ミーティングなんかで1時間も使いたくない」というスタンスなので。特に外国人の方が多いオフィスだと、コミュニケーションをスムーズに進めるためにカジュアルな姿勢を持つこと・持てることが大切になってきます。海外経験がある人として、この「カジュアルに話す場をいつでも・どこでも作れること」は利点として活かすべきですね。

  後は海外での経験があるからこそ、日本の伝統的な慣習や色に「染まりすぎないでほしい」というのはあります。良い意味で日本の「格式ばった伝統」を変えられるように、また先輩のやり方・会社のやり方にとらわれないような仕事のスタイルは、海外での姿勢を知っているからこそ出来ることですから。私も海外で働くようになってから、やはり「長時間ミーティング」には疑問を持つようになりましたね笑。何かにつけては「いいからミーティングだ!」みたいになってないかな…とは思います。

――逆にアメリカから「真似してはいけない」部分は。

  アメリカの働き方は、仕事とプライベートを完全に分けているんですよ。例えば同僚と仕事をする中でも「ビジネス的な情報」以上を知る機会がほとんどないので、人として働く上でそれでは少しもったいないかな・もっとこの人の事を知りたいのにな…という部分はあります。

  日本で仕事をしていると、「これはこういうものだ」という決めつけがどんどん増えていってしまうので、そこを変えようとするのは難しいとは思うんですよ。ただ、少しでも意識を変えていくこと・ガチガチの状態から少しでもふり幅を持たせることは出来ると思うので、そこは「日本の働き方」における改善点として考えていかないといけないのかな、とは思いますね。

 

働くことの「本質」とは。

――そもそも、「働く」とはどういう事か。

  お金…だけじゃなくて、本来はやりがいや達成感を与えてくれるものですよね。私も最初に日本で外資系の会社に勤めていた時に、「確かにお金は貰えるけれど、私自身を隠してまでここで何十年も働くべきなのだろうか」と自分自身で考えていたんですよ。「確かに経済的には生活は豊かかもしれないけど、仕事を通して得られるモノがお金以外にない」となった時に、この仕事を続けていくのかな…という疑問は私自身あったんですよ。

  結局、社会人になってしまうと仕事が一日の大半を占めるので、そこで得られるモノがお金だけで良いのかと。何十年も働いた後の定年の時に、「お金以外に、何が残っているの?」となってしまう。結局、仕事の中であれ趣味であれ「自分が楽しいと思える事」を見つけていかないと、何十年も続けていくことは難しいと思います。

――これから仕事をする若者に、
どのような仕事をしてほしいか。

  「楽しい」って思えるような仕事が一番ですよね。

  これは私がテキサスの高校に居る時に思ったことなんですけど、義務教育という事もあってなのか皆そんなに勉強をしない笑。なのでその分、「自分の好きなコト」に時間をかけられるんですよ。バンドであったり編み物であったり、アメリカの高校の3年間は「自分の好きなコトを見つける時間」である面もあったと思うんですよ。

  でも逆に日本の高校では、私自身勉強しかしていなくて。そうなると、実際大学に進むときに「自分のやりたい事・好きなコト」を見つける時間がなかったと思って。勉強しかしてこなくて自分自身のことが分かっていなかったのに、大学入学で専攻なんか決められるのかな、と。その後の人生が決まってしまうような重い選択なのに、それを何も知らずに決めてしまうのは辛いよな…と感じていました。

――今の日本の学生には、その様な時間が欠けている。

  ないと思います。受験をする事・学校に入る事自体がゴールになっちゃってないかな、という印象はすごくあります。中学受験、次は高校受験、そして大学受験…そこじゃなくて、いざ大学が終わって社会人になるときに「自分は何をしたいのか」・「自分が楽しいこと・達成感を得られること」って何だろうと考える時間を中々とれていないんじゃないかな、という気はします。

 

 

この続きは、次回のインタビュー中編でお送りします。
ご自身の留学体験・言語体験も振り返りながら
現代日本における「英語のありよう」について
貴重なご意見を頂きました。
To Be Continued…

今回のゲスト

Yoko Nixonさん
6月から診療所のフロントデスク、5月までパン屋に勤務。
宮城県仙台市出身、現在はアーカンソー州フェイエットビル在住。
夫は地元大学でカウンセラーとして勤めている。
高校の時に初めてアメリカへ渡り、テキサスで大学学士を修了。
スイスでの勤務期間を中心に、これまで数十各国への旅を経験。

(聞き手:スミカ(Rick))
⇒筆者のプロフィールはこちら⇐

 

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