「ズルい商売」experienced。

ノンフィクション – experienced

「『とあるサービス』ってのはなんだ。
さあ教えなさい笑。
あれも100%フィクションではあるとは言わせないぞ」

「まあまあ落ち着いて笑。
正直私もあの記事は完全確信犯で書いたし、
甲とかに聞かれたら答える準備はしてたよ」

「ほ…ホント〜?」

今日は乙が甲でなければしない話をするらしい。

「じゃあ、こういう言い方をしようか。
以下、半分以上事実である』」

「お、これで『51%ノンフィクション』になったわけだ。
よし、じゃあいこうか」

ここまで目がキラキラの甲は久しぶりに見た。

「あれは私の友人と、
彼が使った留学エージェントの話なんだよね」

「あぁ、留学エージェントだったのか。
あの書き方だとてっきり現地のレストランか
アクティビティか何かだと思ってた」

「まあ、ある意味間違っちゃいないけどね笑」

レストランもアクティビティもあるからね。

「てことは、『日本人観光客』っていうのは…」

「そ。日本人留学生のこと。
まあ実質半分以上は観光客みたいなもんだし」

「ホントそういうことさらっと言うよね」

場所柄・また期間柄無理もないだろう。

「で、彼は留学エージェントを使って
アメリカの某語学学校に入学をしました、と」

「ほう」

「そこでまあ、まとまったお金を用意したり
寮生活のために物資を色々調達したりビザ取ったり、
なによりも一時的にでも『日本を捨てる』ってのが
あるじゃんか、留学とかは」

「そうだね。
一回飛行機乗ると簡単には戻れない…みたいなところあるよね」

別に戻ってもいいのだが、
特に学生を続ける場合その後が面倒すぎる。

「でさ、まあ大抵の語学学校って
渡米してきて今まさに来ました!って生徒向けに
オリエンテーションをやるじゃんか」

「入学手続きとか、
生徒のオンラインシステム入ったりとか
学生証とか…僕らも確かやったねえ」

「そうそう。
で、彼がそのオリエンテーションで
…っていっても彼だけじゃなくて他の何人かと一緒に、
オリエンテーション初日にやったことの一つがあって」

「…何?ヤバいこと?」

「大量の誓約書の提出」

途端に甲の目つきが変わる。

「…は?なにそれ?ひどくね?」

「うん。で、その内容はあの記事に書いた通り」

「確か…
肖像権の破棄に免責に…エグいな…
『この場で承諾いただけない場合お引取りください』ってのは?」

「それにサインするまで履修登録ができない。
つまり学生生活が送れない」

「どっひゃぁ…
まあ確かに日本の大学にもそういうのはないこともないけど、
ちょっとやり口が汚すぎるよな、それ。
万が一サインしないなら自費で日本に帰れってことだろ、それ」

選択肢はないも同然である。

「それも、日本人の中には
今まで筆記体でサインしたことないレベルで
英語できない人もいたらしい。
そういう人が質問しても、『とにかくサインしろ』の一点張り」

「うわあ…
そりゃあ、不祥事にもなるわな」

「うん。まあそういう友人の話を
私も留学経験者として聞いて、
どうするべきかっていう話をしてあげて

まあドンパチやってたってわけ」

「なるほどね…で、これが『51%以上』と」

51%以上、である。

 

…筆者、スミカ(Rick)

「ズルい商売。」

【追伸】
例えいかなる事情があろうとも、
お客様の足元を見てつけこんではいけない。
短期的には儲かるかもしれないが、いずれ必ず復讐される。

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