「時間を捻出する方法を一つに絞るとしたら」experienced。

ノンフィクション – experienced

「『無駄な時間をゼロにすること』、か…。
じゃあ、具体的にすることって言ったら一つしかないよね」

「ほう、どうするの?」

「不要な人間関係を全てぶった斬る」

今日も甲はサクッとなで斬りの方針らしい。

「まあね。
一説によれば、人のストレスの9割以上は
人間関係が原因だって言うし」

「そりゃそうでしょ。
時間は取られる。お金は取られる。
しかも場合によっては精神力も削られる。
極めてドライな言い方をするとさ、
人間関係ってメンタルコストかかるんだよね」

こういうのを人は「サイコパス」と呼ぶかもしれないが、
自分のことに関して感情を一切排して
100%合理的に考えられる人間は強い。

「そうだね。
そりゃあ、親友とか恋人とか家族とかなら
そこまでする価値は十分にあるだろうけど、
一番多いのっていわゆる『知人』なんだよね」

「そう。別に仲良いっていうわけじゃないんだけど
まあ一応同じ戦場(職場)にいるっていう関係。
…あ、そうそう、乙」

「うん?」

「俺が新卒で入った会社でこんなことがあってさ」

甲は既にその会社を辞めている。

「その会社に入って割とすぐに
新入社員歓迎会みたいなのがあってさ」

「新歓か。まあそれ自体は普通じゃん?」

「俺も元々多人数で集まるのは好きじゃなかったんだけど、
そこでとある『は?』っていう事が起きて」

「なによ」

「くだらない話に数時間付き合わされたのは
それ限りだと思えばまあいい。
初任給も入ってないのに、きっちり5千円取られた。
初めてで参加拒否なんて出来なかったのに」

万が一
「そんなの当たり前じゃん」という人がいたら、
それはあなたの方が異常である。

「うわあ…酷いね。
初任給も入ってない立場でそれはキツイな」

「でしょ。
それで何か勉強会とかならともかく、
どんちゃん騒ぎしたりダル絡みしてきたり
挙句の果てには店員とドンパチしてたり…
正直、この人達と同じ集団に属していることが
惨めでとても恥ずかしかった」

「なるほどね…」

「少し大げさに言えば、
俺はあの瞬間に退職を決めたかな笑」

もちろん、こんな本音は
甲の元職場の人間には断じて言わなかったらしいが。

「だって、飲み会って
一回でまあ数千〜5千円はとられるだろ。
で、実際にやることはくだらない騒ぎ。
金返せ・時間返せ・頭返せの三重苦」

「分かる。
それだけの時間とお金があれば
本屋にかけこんでビジネス書の1冊や2冊買って読めるもんね」

「そう、それなんだよ」

甲の声のトーンが思わず上がる。

「どうでもいい人間のために払う時間とお金を
そうやって自分のために使うって決めるだけで、
はっきり言って時間とお金は有り余る。
あとはそれを活かして勉強すればいいだけ。
…自分で言うけど、まあ俺みたいにね」

甲は転職先でエリート街道を邁進している。

 

…筆者、スミカ(Rick)

「時間を捻出する方法を一つに絞るとしたら。」

【追伸】
時間術の本には大抵こんなことが書かれている。
「どうでもいいことに時間を使うから、
大切なことに割く時間が残らない。
その結果として『どうでもいい』人生になる」

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