分かるか分からないかは講師次第、定着するかしないかは生徒次第。

講師としては少々爆弾発言かもしれないが、これが現実だ。

生徒に「分からない」「できない」「眠い」と言われるのはひたすら分かりづらくて要領を得ていなくて眠くなるような説明をしている講師の責任。

一方、それが定着するかしないかというのは塾以外の場所での生徒側の努力の問題だから生徒の責任。

【追伸】
前者は説明不要だと思うから、後者について触れよう。

まず前提として、英語に限らず全ての学習というのは

一回授業を受けたらはい終わり、ではなく

復習という形で何度も反復しなければ定着しない。

そして大半の学習塾にとって、復習というのはあくまでも授業外でやってもらうもののだ。

そう何度も同じ内容で授業していたらカリキュラム上先に進まないし、

せっかく講師が目の前にいる授業時間内に黙々と見直しや演習をやるようでは時間がもったいない。

(私は敢えてやらせたことがあるのだがこれはまた別の機会に)

授業時間帯は新しい単元の説明・板書など講師がいなければ絶対にできないことをやり、

見直しや演習といった一人でもできることはなるべく家で一人でやってきてもらう。

これが多くの塾にとっての鉄則である。

無論質問等があれば講師に持っていけばいいが、

習ったことを元に確認問題を解くことぐらいは一人でできるはずである。

(それすらもできないということは講師の力量不足、または扱っている教材のレベルが高すぎ)

全部が全部授業内でやっていたら、週何コマあっても足らない。

そしてこれは算数ができれば誰でも理解できるのだが、

過半数の子にとっては塾にいる時間よりも塾にいない時間の方が遥かに長い。

つまり塾でだけやたら張り切っても意味がないのだ。

これは私も講師として散々味わってきた。

いくら塾の授業で分かった気分になっても、塾の外で宿題を一切やらなかったらもうお陀仏である。

いくらこちらが分かりやすく説明しても、

その後一週間何もしなければ根本的に記憶から抜けてしまうのだから意味がない。

これをちゃんと記憶に定着させるためには、

塾にいる時間はもちろんのこといない時間も頑張る必要がある。

一言で表せば、「単に塾に通うだけでお腹いっぱいにならないで宿題もちゃんとやろう」。

塾を最大限活用するコツの一つでもある。

【追伸の追伸】
これを読んで講師側の人間は

「だから言ったろ!オレは分かりやすい説明さえしておけばいいんだ」

とか早合点しないように。

最終的に定着するか否かは生徒によって決まる、というだけで

講師がその手助けをする必要はないとは私はひとことも言っていない。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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