「翻訳とはパラフレーズである。」experienced。

ノンフィクション – experienced

乙の現在の仕事の一つは翻訳業務だ。

翻訳、と一言にいっても
社内のコミュニケーションの翻訳から
SNSなどのPR活動の翻訳まで多岐に渡る。

乙が翻訳する文章には、
しばしばこの様な文章が登場する。

Oh, I’m a HUGE procrastinator.

ここでいうhugeの様な
直訳では如何ともし難い状況の連続だ。

もちろん辞書通りの意味は乙は把握しておく。

今回のhugeの場合は
「巨大な・莫大な」が模範解答だ。

ただ、「巨大な後回し」というのは意味不明である。

なによりも固い。

そこで乙はこう翻訳文を添えた。

『あぁ、私はめっちゃ後回し派だわ。』

乙はhugeを「めっちゃ」「とんでもなく」と訳した。

決して辞書通りの意味ではないかもしれないが
その意味はより直感的に伝わるだろう。

乙は「迷ったら意訳でいい」と決めている。

これは、乙の私淑する師匠である甲が
コミュニケーションに関して
こんな言葉を残しているからだ。

どう伝えたか、ではなくどう伝わったかが全て

つまり、専門的な事情は一切抜きにして
「どんな言い方をしたら相手により伝わりやすいか」
「分かりやすいか」ばかり考えている。

甲はこんな言葉も残している。

ビジネスで一番大切なのは、分かりやすさ」。

そう考えると、
プロの仕事とはパラフレーズをすることだ
と独り悦に入る乙なのであった。

 

…筆者、スミカ(Rick)

「翻訳とはパラフレーズである。」

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