アメリカの大学に留学していると、よくパーティーがある。
友人・知人同士で集まるような小規模なものはもちろんのこと、
学校主催でも会場を貸し切って定期開催しているぐらいだ。
留学生として他の留学生のパーティーでの様子を観察していると、
パーティーに参加する留学生には大きく分けて2種類存在することが分かる。
それは1人で参加する人と、大人数で群れて参加する人だ。
1人で参加していた人はフットワークも軽くその場での新しい出会いを楽しんでいた一方、
群れている人はせっかく他にも参加者が大勢いるのに「いつめん」同士で喋っていた。
ここで「モテる」という意味なら、間違いなく1人の方がモテる。
モテるためにはまず2つの条件がある。
他人から見て話しかけやすいことと、新しい出会いを求めていることだ。
話しかけやすい人は実際に話しかけてもらえるから何かしらの話題が生まれるが、
話しかけづらい人は実際に話しかけてもらえないから何も話題が生まれない。
そもそも何のコミュニケーションも生まれないのだから、
話しかけづらい人がモテることだけは断じてない。
そして、1人で行動している人と集団で行動している人とだと
より話しかけやすいのは間違いなく前者だ。
1人ならその人にだけ声をかければいいが、
集団だとその中の1人に声をかけたいのに
集団全員に「何ですか!?」と振り向かれてしまうからだ。
恋愛というのは常に一対一だから、その他大勢は邪魔なのだ。
集団を相手取るのはそもそも面倒に感じてしまうから、最初から話しかけるのを諦めてしまう。
こうやって群れているとチャンスを失うのだ。
そして、1人でパーティーに来ているということは
何か新しい出会いを求めているということだ。
「あの人はフリーの状態だな」というのが100人見れば100人分かる。
ここで同じく1人で来た人が話しかけると、一つの関係が生まれる。
「お互いに1人だから」ということで話題も生まれやすい。
それに対して、複数人でパーティーに来ているということは
もう既にそこで人間関係が完成されている。
「あのグループはもうグループになっちゃってるな」というのが100人見れば100人分かる。
もう両手に荷物をいっぱい抱えている状態だから、
これ以上現地で新しい荷物を増やすことはできない。
グループ同士で浅く広くやりとりになることはあるかもしれないが、
その中で「ピン刺し」の出会いが生まれることはない。
繰り返すが、恋愛というものは常に一対一だからだ。
よりストレートに申し上げると、
パーティーという新しい出会いの場に
開始時点で既に両手いっぱいの状態で来るというその発想がダサいのだ。
それならわざわざパーティーなんて参加せず、
その仲間内だけで飲み会でもやっていればいい話である。
こうやって、パーティーに集団でゾロゾロ現れるだけで無数のチャンスを失うのだ。
同じスペックの人間が2人いたら、群れているよりも1人でいた方が間違いなくモテる。
より厳密に言うと、群れているともうそれだけでモテなくなる。
新しい出会いが欲しいなら、今その手に持っている古い出会いを手放すことだ。
…筆者、透佳(スミカ)
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