Learning:長い目で見れば、勉強は一人で始めた方が続く。

孤独の留学

勉強や習い事をする人には大きく分けて2種類存在する。

自分がきっかけになって始めて、自分一人で通う人。

他者がきっかけになって始めて、皆で一緒に通う人。

誰に言われるでもなく自ら

「通いたいな」「通わなきゃな」

と思って通い始めたなら前者で、

「○○が通ってるから」「○○に誘われて」

という動機で通い始めたなら後者だ。

往々にして、「始めやすい」のは後者であることが多い。

自分がそれまで知らなかった分野を紹介されることもあるし、

世の中には数多の「紹介キャンペーン」があるから

誘う方・誘われる方双方にうまみがあるのだ。

私もこれまで英会話教室と学習塾での勤務を経験してきたが、

割合で言えばこの「他の人がキッカケ」という人の方が過半数だった。

それに対して、続くのは一人で来て一人で始めた人である。

「別に誰かの紹介ってわけじゃないんですけど…」

という人の方が長続きしていることが多かったのだ。

これには主に2つの理由がある。

まず、他者を理由にして始めた人の特徴として

その他者がいなくなったりどうでもよくなったりすると一緒に辞める。

例えば多人数で英会話教室に通い始めると、

早ければ一週間もすれば

「私はなんかもういいかな」といういわば脱落者が出る。

なんとなく始めて、なんとなくお金を払って、なんとなく辞めていく人のことだ。

(世の中にはこういう人が想像以上に多い)

そうなると、

「あの子が辞めたなら、私も…」

「あの人がいるから続けてたのに、もうつまらない」

と、芋づる式に退会者が出るのである。

こういう人は本当は英語を習いたかったのではなく

ただ友達と一緒にいれる「勉強している風」の雰囲気が欲しかっただけだから

そうでなくなった途端の決断は速い。

逆に一人で始めた人はこういう影響がないから、

ただ一人で淡々と続けていくことができる。

そしてもう一つの理由として、

誘われて始めたものが本当に好きなものであるとは限らない。

選んだのは自分ではなく他者なのだから、当たり前と言えばそうだが。

確かに

「最初は分からなかったけど、やっているうちに好きになった」

というものもこの世にはある。

だがここで大切なのは、

「やっているうちに好きになった」

という人の話は表に出てくることが多いが

「やっていたけどやっぱり無理だった」

という人の話は表に出てくることがないということだ。

成功者はインタビューを受けられてそれが世に広まるが、

その裏の成功しなかった人がインタビューなんて受けないのと同じだ。

世の中は「やっているうちに好きになった」という人だけではないのだ。

それに対して、自分から選んで始めた人は

当然自分が好きなものを選んで始める訳だから、

その分続く確率も高くなる。

海外留学において話をすると、

大学には日本同様数多のクラブやサークルがあるが

部長やリーダーとして自分で新しく立ち上げた人はやっぱり続く。

自分が好きだからこそ始めたからだ。

途中から入ったり誘われたりした人はやっぱり続かない。

「他人の好きなもの」に自分が合わせているだけだからである。

私の場合はブログを留学中に始めたが、

これは誰に言われたものではなく私自身で始め、私自身で勝手にやっているものだ。

他の人にどうこう言われることもないから今日まで続いている。

それに対して、今回始めて告白するが私は留学中に一時期茶道を習っていたことがある。

当時仲良くしていた先輩が茶道部の部長だったからだ。

確かに貴重な経験だったし、その瞬間は極めて楽しかった。

だが卒業し、その人と連絡しなくなると同時に全くやらなくなった。

何かのご縁があればまたやるかもしれないが。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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