そこの若いの!「英語を使う仕事に就きたい」で海外留学するのはやめとけ!

英語ワンポイントレッスン

どうも、こんにちはスミカ(Rick)です。
春学期の1週目が終わりました。
なんですが、祝日だったり雪が降ったりで
授業をしたのは今日金曜のみヒマやった。

そして今週のアメリカ南部は強烈な寒さでして、
ここミシシッピ州ハティスバーグも
一番酷い時にはマイナス10℃とかいう
現地の人々も未経験の次元に突入。

雪は積もり、路面は凍り、吐く息は真っ白…って

日本より寒いって何事なんだよ。
なお、今週末は20℃まで上がる模様。温度差氏ね。

さて、本題。

そんな未曽有の雪の中で
授業は潰れるわオフィスは閉まるわの中、
ミシシッピに戻ってきてから「やろう!」と
決めていたことに、ようやく手を出せたんですね。

自己分析です。

かのボスキャリにゼロないしマイナスからの
スタートで挑もうとしている筆者。

「(夢も目標も自分の強みも知ら)ないです
の状態から、色々と仕上げなければなりません。

そんな状況下で、まずは
自分の希望する職種だったり長所・短所などなどを
じっくりと洗い出してみよう!という訳で
最初のステップとして選んだのがこの自己分析。

なんですが。

これまでの人生を振り返っていく中で、
筆者自身が全く気付かずに冒し続けていた
重大な間違いに気付いてしまって。

 

将来設計の選択、完全にしくったわ…

 

というのも。

若い世代の日本人留学生が海外留学をする
理由ランキング第一位(今決めた)であり
筆者自身もかつてはそうだったのですが、
高校においても短大においても大学に来ても
こんな「幻想」を抱いていたんですね。

将来は、
英語を使う仕事』に就きたいなあ・・・

と。

今こうして人生の岐路に挑む身として、
海外留学を志す・ないし留学中の若い皆さんに向けて。

そして過去の自分自身に対しても、
筆者は声を大大大にしてこう言いたいんですわ。

英語を使う仕事に就きたい』が理由で
海外留学をするのは絶対にやめとけ、と。

今回も前置きが長くなってしまいました。
さて今回の記事では、

海外留学における最大の禁句!?
『英語を使う仕事に就きたい』はダメ!ゼッタイ!

筆者自身への戒めの意味も込めて、
今筆者が意見として考えている事を
理由や例なども交えながら紹介していきます。

まず、『英語を使う仕事』とは?

あえてここで羅列するまでもないと思いますが、
英語を使う仕事」の代表的な例として
以下のような仕事が存在します。

  • 通訳・翻訳
  • 英語教師
  • 飛行機の客室乗務員
  • 観光・ツアーガイド

他にも、

  • 外資系企業
  • 日系企業の海外支部
  • 海外からの買い付け(バイヤー)
  • 秘書・マネージャー

こういった仕事・職種においても、
コミュニケーションの主要な手段として
英語は国内・国外問わず広く使われています。

こうやって並べてみると、一見
色々な仕事があるんだ!」と思ってしまうかもしれません。

ですが、そこには
一回ハマってしまうと後戻り出来ない
大きな落とし穴が存在しています…

この記事では、その内の5つを紹介します。

 

落とし穴① 「英語ができる」と「仕事ができる」は全くの別モノ。

たとえどんなに英語が得意だったとしても、
それさえあれば就職は安泰…という考えは
全くのウソっぱちであり、100%幻想です。
断言します。

というのも、
英語が喋れる・書ける・読めるからといって
それを活かした仕事のスキルも高い…
という訳ではなく、その2つの間に直接的な相互関係はほぼ存在しません

例えば、筆者もこうやって
ブログ記事として書いている英語指導

少なくとも英語指導においては、
「自分が英語を使える」ことと
「人が英語を使えるように教える・還元する」のとでは
全く別の技術が要求されます。

少なくとも、
英語が分かる人の立場分からない人の立場
最低限でも両方を認識・理解していないことには
人に英語など教えられる訳がない、と筆者は考えています。

一応、以前に
英語チューターのバイトをしていた筆者の経験上から言うと、
その「差」を埋めるのは決して簡単ではありません。
改めて「人に教える」って難しい技術であり職だな、と思う

そしてもう一つ、非常に大切なこと。

仕事として働くことにおいては、
英語という単なる一言語・一道具よりも
もっと大きな「社会人としての力」が求められます。

例えば、

  • コミュニケーション能力
    会社内外・国内外・顧客…全ての人や文化・言語を含めて
  • 論理的思考能力
    「A⇒B」「B⇒C」「∴ A⇒C」なんかが代表
  • 計画・実行・自己評価・改善を繰り返す力
    PDCAサイクルとも呼ばれますね
  • そもそも教養
    一般常識(SPI)も、もっと根本的なものも

…などなどなど、
それこそ並べていくと終わりがない
いわゆる「仕事力」の方がビジネスの現場においては本質であり、
英語は一ツールに過ぎません。

一言に『英語を使う仕事』といっても
英語さえ強ければいいという訳ではなく、
むしろ英語以外の能力の方が重要なのです。

だからこそ、
留学を通して英語力を伸ばして、それを活かした仕事をしたいなあ
なんて考えていると、かなり痛い目を見ます。

 

落とし穴② 通訳や翻訳は本来「いらない存在」。

今現在の一部界隈を敵に回しそうですが、
これも生意気な一意見としてご参考にしていただければなによりです。

海外留学をしている学生の将来の夢として
実にありがちなパターンなのが、
「英語が活かせる!使える!」と人気の
文章や文献を主に担当する翻訳や、人の会話の間を取り持つ通訳
筆者が出た短大にも志望生が居ましたね

まず、これら通訳や翻訳といった仕事は
英語を使う職種の中でもトップクラスに難しいものです。

というのも、

  • エンジニアリング
  • 医療
  • 論文や研究の発表
  • (国際企業の)トップレベルの交渉

英語ないしそれ以外の複数言語を扱い
通訳・翻訳を必要とするこれらの職種においては、
数多の専門用語・専門知識が飛び交います。

つまり、これらも含めて予め勉強しておかないと
彼らの会話の間に入っても
言っている単語や文章の意味が分からない…

もし分かったとしても
話の流れや論調が読めない…という事態が起こりえます。

そしてそもそも、
「通訳・翻訳を通す」という行為は
当事者同士でコミュニケーションをとるよりも
最低でも倍の手間と時間がかかり
そして彼らに支払う
コストも発生します

さて、そこで
専門的な理解がある当事者たちはどう思うか…と
ここまで言えばお判りでしょうか。

早い話が、
通訳・翻訳なんか通さない方がラクなんですよね。
時間も節約出来ますし、誤解や混乱も防げます。

そのため、先ほど紹介した職種においては
当事者が自ら英語を扱える」というパターンが
理想として掲げられていますし、実行もされています。

そんな彼らの間に入る通訳・翻訳は
相当の専門知識と言葉選びの的確さ素早さ
全て兼ね備えた存在でなければなりませんし、
そういった人こそ活躍することができます。

そうでなければ、当事者同士で頑張った方が
早いしラク…なんて事態に陥ってしまいます。

もし海外留学を通して
将来は通訳・翻訳なんていいかな…
なんて思っていたら、今一度考え直してみてください。
想像以上に、難しいですよ。

余談として、翻訳・通訳始め
「英語を使う専門職」の登竜門として知られる英検1級
「ただ留学を経験しただけの人」が太刀打ちできるテストではありません。

留学経験があるからといって、
そこまで「英語で食っていく仕事」を舐めてはいけません。

 

落とし穴③ 進化する機械翻訳技術との仕事の奪い合いが待っている。

「英語」というものが昔に比べると
それ程特別なものではなくなってきていることの
理由の一つに、近年の機械翻訳の隆盛があります。

これは単純な話なのですが、
仮に同じレベル・力量を持っていた場合
仕事に就けるのは人間ではなく機械です。

コストも手間もかからない以上、当然のことです。

そして、一昔には
「日本語⇔英語」と翻訳したり再翻訳したりすると
ネジの外れた大喜利大会の様相を呈していた
かのGoogle翻訳も、随分と進化を遂げました。
「Stay Strong」を「滞在強い」とか言わなくなったりな

それでも、細かいニュアンスや長文などの解釈は
現時点ではまだまだ人間に軍配が上がっています。

ですが、いずれ将来的には
今以上にこれらの技術は発展を遂げるでしょう。

そして現在にしても、
単純な語彙量や処理の速さといった面では
機械翻訳が人間の能力を上回っています。

つまり、「英語を使って働きたい」と言っても
人間の心情や暗喩といった部分の優れた解釈など
人にしかできない英語以上の付加価値を生み出せないと、
いずれ機械に職を食われてしまいます。

そうなると今以上に
「英語を使った仕事」は簡単ではなくなりますし、
機械との違いを作る差をつけるところは
やはり英語以外の部分になる、という事を
よく心得た上で留学を志す必要があります。

補足として、これらの厳しい環境の中でも
通訳・翻訳のエキスパートとして
活躍している企業・個人も世の中にいるよ、
という点も付け加えておきます。
好例は世界で活躍する日本人アスリートの通訳担当ですね

 

落とし穴④ 「○○語を使う仕事がしたい」ならぶっちゃけ英語は向いてない。

これは、筆者自身が留学生活の中で
ひしひしと感じ続けてきている事です。

というのも、単に
「外国語を活かした仕事がしたい」というのなら
勉強するべきは中国語韓国語です。英語ではありません。

「日本において」という枕詞が付きますが、

  • 家電量販店
  • 飲食業界
  • 各種サブカルチャー

例として、これらの業界の商品を求めて
日本へやってくる外国人と言えば
もちろん英語圏の人もそうですが、アジア圏の人々も無視できません。

その上、もう一つ挙げられるのが
「日本においての『外国語』=『英語』」という風潮。

現に、英会話や駅前留学といった英語レッスン
近年の日本において特に増えてきていますが、
他の外国語に関してはそれほどプッシュされていません。
ちゃんと勉強している人も英語より少ない

だからこそ、それらの方が希少価値が高いと言えます。

そして、日本国外においても
この流れは例外ではありません。

つまり、英語以外の外国語が使えた方が
ビジネスにおいては実用性が高いのです。
厳密に言えば「その言語を使えるライバルが少ない」

例えば、

  • インドネシアならインドネシア語。
  • インドならヒンディー語。
  • スペイン・メキシコならスペイン語。

と言った具合に、です。

ちなみに筆者のおすすめはスペイン語
メキシコ(特に米国境近く)に工場や支部を持っている
日系企業って、想像以上に多いんですよ。
そして米フロリダ州だと稀にスペイン語が英語「よりも」飛び交う、という豆

そんな日系企業@メキシコに勤める日本人の方に
筆者自らインタビューしてみました…という記事はこちら。
興味がある方はぜひ下のリンクから

⇒「マキラドーラと米墨関係」―Hirokazu Etoさん⇐

 

落とし穴⑤ 英語を使う仕事=あなたのしたい仕事とは限らない。

ここまで読んでくださった皆さんには
既に気付いていただいたと思いますが、
例え「英語を使う仕事」であっても
その仕事の本質英語以外のところにあります。

  • 事務であったり。
  • 営業であったり。
  • 全く興味のない分野だったり。
  • 国内で回りが日本人だけだとしても。

仕事のワンシーンにおいて英語を使っていれば、
それは大きな意味で『英語を使う仕事』に入ってしまいます。

留学をして、英語を学んで、
本当は自分は何をしたいのだろう??

この質問に向き合う事こそ
留学と英語に対する「幻想」を打ち破るカギであり、
留学を志す全ての人が考えねばなりません。

よ~く、考えてみてくださいね。

 

まとめ 英語を使う仕事に就きたい…という『幻想』を打ち破れ!

  1. 英語力よりも仕事力を伸ばそう!目指そう!
  2. 英語をフルに扱う通訳・翻訳相当の修業が必要!
  3. 機械にはできない事を身に着け、機械に差をつけろ
  4. 外国語で働く」のは英語だけじゃない
  5. 海外留学を通して「本当になりたい自分」を探ろう!

では、以下の言葉を最後に載せて
この記事の締めとさせていただきます。
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。

「English is just one of the communication tools, not purposes.」
(英語とはあくまでも道具の一つであり、目的ではない)

 

…筆者、スミカ(Rick)
⇒筆者のプロフィールはこちらから⇐

コメント

  1. ひろこ より:

    今更ですが、明けましておめでとうございます☆
    留学する方はみんな壮大な目標をもってアメリカに来ているんだと思っていました。
    私は国際結婚で仕方なくアメリカに来たので、留学で来た人たちがとても眩しく見えてて。
    なんだか安心しました(笑)

    ブログ楽しみにしてます。更新頑張ってください☆

    • 透佳(スミカ) スミカ(Rick) より:

      ひろこさん

      こちらこそ、明けましておめでとうございます。
      お返事が遅れてしまったこと、お詫び申し上げます。

      若い世代特有の「夢」や「野心」があって初めて
      暮らしやすい日本を離れる…という決断が出来ますからね。
      そういった意味でも海外留学とは素晴らしいものだと考えています。

      と、かく言う私自身なのですがプロフの通り
      アメリカに渡った後に夢が幻に変わる…という経験をしているので
      実は偉そうに目標など語れない立場だったりするのですが笑。

      ありがとうございます。これからもブログ運営に邁進してまいります!
      「こんな記事が欲しい」というリクエスト等ありましたら、ご気軽にどうぞ。

      Sumika_R

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