English:英文読解とは、結局のところ単語と文法である。

親御さんには絶対に教えない学習塾のホンネ

私がこの項目で伝えたいことは、

英文読解においてテクニックでどうにかなるのはマックスで1割だということだ。

残りの最低9割は、単語・文法で決まる。

この事実を受け入れたくない人が多いから、

今日も「長文読解のコツ」だの「魔法のマル秘技術」だのといった

テクニックを求める人が後を立たないのである。

そういう人は

コツとテクニックさえ極めれば単語と文法はそんなになくても大丈夫と思っているのだが、

いざ本番になったら全員漏れなく撃沈されていたものだ。

ここでいうテクニックとは、

「それを知ったら誰でもすぐに実行できること」を指す。

本文からではなく、問題文から読み始める。

下線部があったら、その直前を読み込む。

重要そうな文はマークしておく。

例えばこういったことである。

もちろん、コツやテクニックの類も重要だ。

使えるものは全て使うべきである。

だがその上で忘れてはいけないのは、

そもそも英文が正面から読めなければ、コツもテクニックもクソもないのである。

私が教えてきた生徒も、

「学校のテストの長文がウザくて〜」などと言ってくるヤツに限って

単語の勉強はサボっていたし、文法の勉強も疎かにしていた。

そこで私が

「で、最初のこの文章訳してみ?」

などと言おうものなら揃いも揃ってしどろもどろになっていた。

それでは長文が苦手になって当然である。

逆に言えば、

単語力がしっかりあり、文法力もしっかりある人は必ず読解力もついてくる。

なぜなら、英文を読み解く際に必要な要素がその2つだからだ。

その文に出てくる単語を大体知っていて、文法も大体知っているのなら

当然その文章全体の意味もつかむことができる。

単語もしっかりしていて文法も得意なのに長文が読めないということは絶対にない。

もしそんなことが起こるのなら、

それは

  1. 実はその文章中の単語が全然分かっていない
  2. 実はその文章で使われている文法が全然分かってない

このどちらか、または両方である。

以上、当たり前のことを書いてきたつもりだ。

だが、学習塾で講師として勤めてきて分かったのは

生徒・親御さん共に

「英文読解はテクニックだから、塾講師が一回ポンとアドバイスすればどうにかなる」

と考えていた人の割合が極めて高かったのだ。

流石に全員とは言わないが、7割〜8割方はこう捉えていた。

そこを私が

「結局長文は単語と文法ですよ。

時間をかけて勉強していきましょう。小手先のテクニックは無駄です」

と言おうものなら

「どうしてですか!そこをどうにかするのが塾講師じゃないんですか」

とシャウトされたことも一度や二度ではない。

だがそれは、ロクに素振りも筋トレもバッティング練習もしていないのに

「試合で誰でも簡単にホームランが打てる必殺のコツを教えてください!」

とプロ野球選手に向かって真顔で聞いているようなものである。

流石にそれでは救いようがない。

まとめると、

本当に読解力を伸ばしていきたいのなら

自分がやった長文問題に出てきた知らない単語はその都度全て覚えて

知らない・よく分からない文法はその都度全てクリアにしていく程度の努力は必要だ。

そうやって泥臭く、地道に身につけていくのが読解力である。

そして最後にこっそりささやいておくと、

冒頭の「本文は飛ばして問題文から先に読む」といったテクニックも

それでも十分に読解ができる能力の持ち主だから有効なのであって、

読解力がない人が同じ真似をすると何も理解できずにご臨終である。

テクニックを扱うのにも、一定水準以上の読解力が必要なのだ。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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