「ぶっちゃけ、映像授業とリアル授業ってどちらが良いんですか?」
リアル塾の塾講師として、これまで幾度となく受けてきた質問だ。
この質問に対して率直にお答えすると、
確率論で言えば映像授業の圧勝である。
「当たり講師」の割合が段違いに高いからだ。
リアル塾と違い、映像授業では
視聴数・高評価数・コメント・最後まで視聴した人の割合など
より多くのデータや意見を取る事ができる。
また、リアル塾と違い映像授業は
「あ、この授業つまらないな」
「あまりこれ聞いていても意味がないな」
と思ったら0秒でブラウザを閉じて視聴を止めることができる。
隣により面白そう・役に立ちそうな関連動画があったら
0秒でそちらの方に浮気することができる。
これらはリアル塾には絶対に真似できないのだ。
リアル塾における「この講師が人気」というのは
集客数・退会率の低さなどから割り出すことになるだろうが、
講師毎の集客率・退会率など出しているリアル塾はほぼない。
出そうと思えば出せるのだろうが、その発想がない。
また、つまらないからといって授業を途中で退席したり
「隣の塾の方に行ってきます!」と言うのも
講師が物理的に目の前にいると中々気が引けるところだ。
(もちろん途中で帰る豪傑もこの世にはいるのだろうが)
総じて映像授業の方がシビアな世界であり、
その競争を勝ち抜いてくるのは優秀な講師ばかりである。
リアル塾に競争がないとは言わないが、
映像授業のそれに比べたら子供のお使いか習い事のようなものだ。
換言すれば、
リアル塾だと多少人気の出にくい講師でも
教えていることさえ正しければある程度やっていけるが、
映像授業はなんと言っても「人気」が出なければお話にならない。
つまらない講師は途中でブラウザバックされてしまう。
どうやって人気を出すかといえば、実力である。
誰よりも分かりやすく説明する。
誰よりも深く説明する。
誰にでも、必ずゼロから理解できるように説明する。
こういった強み・アピールポイントがなければ
映像授業コンテンツとして生き残ることは絶対にできない。
結果として、生き残った映像授業は強者揃いなのだ。
リアル塾にはリアル塾の役目があって
映像授業には映像授業の役目がある、
という綺麗事をここで抜かすつもりはない。
真実を申し上げると、
自己管理が自分でできる子なら映像授業の圧勝だ。
より質の高い授業が受けられる可能性が高いからだ。
リアル塾と映像授業とでは、使っている教材や演習問題に大きな差はない。
ひたすら授業を担当する講師の力量に差があるのだ。
毎日自分でブラウザを開いて
授業をしっかり見て、予習復習・演習問題や答え合わせまで
誰に注意されずとも自分でできる子は映像授業一択である。
ただし、塾講師としてささやいておくと
そうではない子が多いからこそリアル塾はなくならないのだ。
誰の監視の目もなかったら動物のように遊んでしまう子が多いからこそ、
そういった子を強制的に勉強させる環境としてリアル塾がある。
少し胸に手を当てていただいて、
あなたやあなたのお子さんが「そのタイプだな」と思えば
素直にリアル塾に通えばそれでいいと思う。
ただ、これまで申し上げてきたように
「授業の質」は映像授業が上回る可能性が高い。
そうであれば、リアル塾で宿題や演習の管理・質問受付等してもらいつつ
映像授業でより質の高い情報・知識を取り入れる
「二刀流」も立派な戦術の一つであるということだ。
どちらが合うか、というのは究極個人ごとに違う。
だからこそ、まずは両方使ってみて確かめるというのも悪くない。
…筆者、透佳(スミカ)
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