TOEFLに悪戦苦闘しています。
学校の授業内でのテストのような
定期テストはうまくやってこれたのですが、
例えばTOEFLやTOEIC・英検のような
実力テストになると中々本来の力を出せません。
スミカさんは数多くの生徒の英語指導をしてきて
また自らも留学生としてやっていく中で、
「本番で実力が出せる人の共通点」などはありますでしょうか?(東京都・学生・Yさん・女性・19歳)
実力を出すためには、
まずは実力をつけておく必要があります。
言葉遊びでも冗談でもありません。
Yさんのご質問を見ていると、
「本当はもっとやれるはずなのに
本番で出し切れない!」という心の叫びが聞こえます。
残念ですが、
その「はず」は間違っています。
率直に申し上げると、
ないものは出せないということです。
実力が発揮出来ていないのではなく、
もともと実力が足りていないのです。
学校教育の授業内で出されるような課題や
いわゆる「定期テスト」で試されるのは
その人の実力ではありません。
短期的記憶能力だけです。
特に日本の学生にはこういう方が多いですが、
いざ本当の実力が試されるテストとなると
あっという間に瞬殺されます。
学校の定期テストは
数日間の勉強(たまに一晩?)の集大成ですが、
実力テストは生まれてから今日までの集大成です。
競技が全く違います。
Yさんには
その場しのぎの小手先テクではなく、
その後の人生にも通用する
本当の実力を身に着けていただきたいです。
私の場合は
TOEIC・TOEFLという実力テストにおいて、
「結果が出せる人」と「結果が出せない人」を
それぞれイヤと言うほど見てきましたが、
今からYさんにその違いをお伝えします。
ハイスコアを取る人は、
そのテスト自体はあくまでも通過点として捉えています。
ハイスコアが中々取れない人は、
そのテスト自体を血眼になって目標としています。
逆だと思うでしょうか。
そうではありません。
例えばTOEFLの場合は、
海外大学への入学という
テストのその先を見据えています。
例えばTOEICの場合は、
就活から始まり
「国際ビジネスの場での英語」という
テストのその先を見据えています。
パラドックス的な話ですが、
テスト自体を目標にするのではなく
テストを通過点として捉える人が
そのテストでも成功を修めることが出来ます。
何故か。
「実際の人生でも使おう」
という意識の下で日頃から勉強するので、
勉強の習熟度がケタ違いになるからです。
全ての勉強は実学なのです。
私自身がTOEFL指導をしていた際も、
「テストスコアももちろん大事だけど、
このテストの勉強をしておけば
この先(大学生活)がすごくラクになるよ」
と繰り返し生徒に伝えていました。
その結果、生徒は
「この勉強は将来自分のためになる」
という希望を持つことが出来ますので、
結果としてテスト勉強の習熟度も上がります。
これが一転、
実力テスト自体を目標にしてしまうということは
テスト対策として学んだことは
テスト以外には一切使わないということです。
仮にTOEIC自体を目標にするのならば、
毎回990点取得なんて当たり前で
そのノウハウを完ぺきにマニュアル化し、
本やブログを書いたり人に教えたりで
それだけでメシを食っていく必要があります。
「目標にする」とはこういうことです。
その様な方も世の中には1%程存在しますが、
残り99%の人にとって
実力テストとはあくまでも手段です。
目的と手段を混同してはいけません。
YさんがTOEFLマニアとして
今後一生食べていくおつもりなら話は別ですが、
そうでない場合は
「なぜTOEFLを受験するのか」
というその先の目標をお持ちのはずです。
英語という分野に限った話ではありませんが、
今日ビジネスとして成立している「実力テスト」は
受験者のそれ以降の人生に
ちゃんとプラスになるように作られています。
TOEFLでいえば、
このテストをラクラク解けるようになる頃には
海外留学先での授業や課題にも
ビクとも動じなくなります。
ソースは私自身です。
テスト自体がゴール、という意味で
IQテスト等の例外もありますが笑。
(「IQスコア」という数値が目標)
本来、本番で実力を出したい!ということで
実際の勉強法や
テスト直前・本番で意識するべきことなどを
お答えするべきだったのかもしれませんが、
Yさんはまだその段階には達していません。
テストの先を見据えた上で圧倒的な準備をして、
賢者のような心持でテストを受けられるようになって
尚点数が取れずに苦しむようなことがあれば、
またその時にご質問していただければと思います。
Yさんからの吉報をお待ちしています。
回答、スミカ(Rick)
【追伸】
かくいう私自身も、
年末年始にTOEICリベンジをします。
今度こそ900点台に乗せます。
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