業界内では当たり前の常識のようになっているが、はたから見れば信じられない行為がある。
根っからの文系に高校数学を担当させたり、根っからの理系に高校英語を担当させたりしてしまうのだ。
彼らの本音は、「適性が『絶対×』じゃないということは、たとえ『△』だろうと『▲』だろうと授業はできる」というものだ。
【追伸】
そういう人に限って片手間のバイト講師だったりするから手に負えない。
数学がさほど得意ではない人が講師ヅラをして得意げに数学を教えたり、
本当は英文なんて全く読めていないのに
手元にこっそり答えを忍ばせながら「英語講師」を名乗るだなんて
この業界では割とあることらしい。
コミュニケーション能力が高くて生徒受けが良ければ、
ちょっとぐらいその科目のことに疎かろうが
「それでもごまかせる」という風潮が業界内にある。
これはいくらなんでもお客様を舐めすぎである。
「人手が足りない」
「一科目しか担当できない講師は使いづらい」
「色々な教科を担当できる講師がいた方がシフトが組みやすい」というのは
純度100%、完全に塾側の都合である。
その付け焼き刃に生徒は万単位でお金を払っているのだ。
私は
「わざわざ学習塾に通うのなら、バイト講師だけは絶対に辞めた方がいい」
と思っている。
この手の
「得意教科というわけでもないけどなんとか教えてる」
という講師にあたる可能性が極めて大きいからだ。
社会実験として適当な塾のバイト採用に応募してみれば分かるが、
「この教科しか担当できません」という人は9割9分落とされる。
「これもまあ一応できないことはないです」という人が拾われやすい。
所属する全ての講師が得意科目だけ担当して
それでうまくシフトを回せる学習塾というのは、正直ほぼないからだ。
【追伸の追伸】
とはいえ、じゃあ正社員のプロ講師が全員優秀かっていうと
決してそんなことはないんだけど、
それはどの業種・業界でも同じだよね。
「社員ヅラして働いている素人」なんてこの世にはいくらでもいる。
…筆者、透佳(スミカ)
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