先述のボスキャリに私が就活生として参加した時に、現地でこんなことに気付かされた。
それは単独行動をする留学生と、群れて行動する留学生とにハッキリ分かれていたということだ。
一人で行動する留学生はあの広い会場を颯爽と移動していたのに対し、
群がっていた留学生は通路のど真ん中でも目一杯スペースを取るから正直いって邪魔だったものだ。
開場前に群れ、会場内で群れ、閉場後も群れに群れていた。
そして彼ら・彼女らには一つの共通項があった。
群れている留学生は、全員同じ大学だったのだ。
しかもボスキャリということはほぼ確実に全員日本人だから、
同じ大学の同じ日本人留学生同士で群れていたことになる。
群れること(ましてや日本人と)によって生じる損失はこれまで多く述べてきたが、
その上でもう一つ足すと就活においてもこれは最悪なのだ。
なぜなら「○○さん」ではなく、「○○大学の人たちの一人」と覚えられてしまうからだ。
そう驚かずとも、世の中の「グループ」というものは全てそうである。
アイドルグループの一人一人は、
「○○さん」ではなく「○○というグループの人」として覚えられる。
サラリーマンも一人一人は
「○○さん」ではなく「○○という会社の人」として覚えられる。
ましてや社会人より(割合で見れば)個人の力が弱い学生なのだから
群れているとかなりの確率で「○○大学の人」と覚えられる。
これの何がいけないかといえば、
「○○大学の人」はまとめて評価されて、まとめて落とされる。
一人一人の名前を覚えて、一人一人を評価してもらえなくなるのである。
率直に申し上げて、超有名大学でも名門大学でもない大学に
複数の日本人留学生がゾロゾロいるということは
その大学にいる人はどいつもこいつも大体同じような人間だと思われる。
同じような勉強をして、同じような課外活動をして、
何かあればすぐ日本人同士で助け合ってきたんだなと思われる。
概してそれは正しい。
そうでなければ「日本人会」から浮いてしまうからだ。
そうであれば、そのゾロゾロ集団の中でもっともマシそうな雰囲気の学生を面接して
「この大学の人たちのレベルは大体こんなもの」と判断してしまった方が話は早い。
ボスキャリはあの数日間で何千人単位で留学生が集うイベントだから、
採用側も決して暇ではないのだ。
ここから言えることが2つある。
1つ目に、同じレベルの留学生なら
単独行動している方が評価が上がる。
「この人は何かあったら自分で対処してきたな」という印象を与えられるし、
「○○さん」という一個人として正当に評価してもらえるからだ。
2つ目、超有名大学や名門大学でもない限り
他の誰かと留学先が被るというのは基本ソンである。
同じような連中だと思われてしまうからだ。
だったら最初からウンと土俵をずらしてしまった方がいい。
…筆者、透佳(スミカ)
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