私はアメリカ留学をいわゆる語学留学からスタートさせた。
ここで海外留学の仕組みを少しだけ説明しておくと、
日本人含め英語を第一言語としない留学生が
現地の大学にいきなり入学することはできない。
入学するためには、
「私には英語が第一言語の大学でも十分やっていけるだけの英語力がありますよ」
というのを何かしらの手段で証明する必要がある。
そのためには大きく分けて3つの手段がある。
- 現地の大学附属の英語学校(語学学校)を卒業する
- TOEFL・IELTSの一定以上のスコアを提出する
- SAT・ACTの一定以上のスコアを提出する
SAT・ACTとは日本でいうところの大学入学共通テストのようなものだが、
私自身含め私の周囲では受験した人がいないためここでの説明は割愛しよう。
私の場合は「1つ目+2つ目」が大学進学の条件だった。
つまり英語学校を出た上で、一定のテストスコアを出す必要があった。
私自身も英語学校での生活を経験してきたし、
後にはチューターとして英語学校の生徒を教える立場にあったのは前述の通りだ。
さてこの英語学校だが、
「きっちり卒業できる人」と「いつまでも卒業できない人」とにハッキリ分かれていた。
きっちり卒業できる人には数ヶ月〜半年程度でとっとと卒業してしまう人もいたし、
いつまでも卒業できない人には1年経過してしまって1年後輩に並ばれる・抜かされる人もいた。
私自身が学び、また教えてきた限り、この2タイプの違いはたった一つだった。
それは単語を勉強しているかどうかだった。
「え、そんなことなの」と拍子抜けするかもしれないが、これには事情がある。
まず英語学校で学ぶ内容は大きく分けて2種類ある。
- 英文法
- 英語を使って「英語以外」のことを学ぶ(社会学・歴史等)
英文法だが、「英語で」英文法の説明をされる。
海外の英語学校なのだから当然といえば当然である。
そして「英語以外のこと」についても、扱う言語は当然英語だ。
「まだ英語力が大学生レベルではないから日本語も使いましょう」
という甘いことは一切ない。
ここから何が言えるかと言えば、
単語力がなければお話にならないということだ。
そして、英語学校の特徴として
英単語などわざわざ授業中に取り扱わない。
そんなことをしていては、日本のキッズ向け英会話教室と同じになってしまうからだ。
あくまでも
「単語は自分で予習・復習してきてね」
というのが英語学校のスタンスなのだ。
さてこうなると、英語学校の生徒は2種類に分かれる。
放課後にしっかり一人で単語の勉強を行う生徒と、
「ああ疲れた」と放課後は群れてガッツリ遊んでしまう生徒だ。
当たり前だが、単語の勉強は一人でしかできない。
「どの単語を知らないか」というのは人ごとにバラバラだし、
それらを暗記するという作業に他人が入ると邪魔になるからだ。
より真実を申し上げると、
英語学校の授業は全員参加だからそこでは大して差がつかない。
では何で差がつくのかと言えば、
放課後や休日に一人でしっかり英単語の勉強をしているか否かなのである。
しっかり勉強している人は最初は分からなかった英語学校の授業も
なんとかついていけるようになるから、成績も残しやすくなる。
それに対して、休日は群れて騒いでいる人は
一向に授業の内容が分からないから、成績が残せなくなる。
これだけは断言してもいいが、英語学校にいる最終に限らず
英単語の勉強を止めた留学生は沈む。
第二言語である限り、分からない単語は毎日出てきて
それを潰しておかない限りどんどん授業についていけなくなるからだ。
それを防ぐためには、孤独に毎日単語勉強に明け暮れるしかない。
…筆者、透佳(スミカ)
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