「ネイティブ並み」experienced。

ノンフィクション – experienced

乙に限らず、
長期の海外留学経験者なら
誰でも絶対、必ず、100%の確率で聞かれる質問がある。

「◯年も留学してたら、英語ペラペラでしょ?」

本気で海外留学と向き合った人なら分かると思うが、
こんなにナンセンスな質問もない。

海外留学は言語を学びに行く場所ではないからだ。

確かに言語は必要不可欠な道具・手段ではあるが、
決してそれ自体が目的ではない。

それ自体を目的にするなら、
最大でもせいぜい4〜5年という時間は短すぎる。

ネイティブレベルの英語が
たかが4〜5年で手に入ると思うのは
ネイティブをなめすぎである。

ネイティブは、生まれた瞬間から
「その言語がないと生きていけない」という
経験をしてきているからこそネイティブなのだ。

いわゆるバイリンガルと呼ばれる人は、
それこそ生まれた瞬間から必死に家庭教育をして
やっと話せるようになっている「本物」か
どちらかがネイティブレベルとは言い難い「偽物」である。

そもそも、
ノンネイティブにネイティブレベルなど必要なのか?

ちょうどこの質問について、
初対面で留学経験者だと分かった甲が
こんなことを教えてくれた。

留学に行く前は
『頑張って英語ができるようになるぞ!』って意気込んでたのに、
いざそれなりに英語が話せるようになったときに
『で?』ってなってしまった

まさにこの甲は乙である。

海外留学という期間で
身につく「英語レベル」程度を見に付けたところで、
そんなものは現地民にとっては当たり前なのだ。

インバウンドで働くならともかくとして、
海外で働くならネイティブレベルに価値はない。
(全員ネイティブだから)

そこで「将来は英語を使って仕事がしたい」
と淡い夢を抱いて挫折するのが
乙自身はじめ、デキる(と自分では思っている)留学生の
お決まりパターンである。

だったらネイティブレベルなんて最初からいらない。

それなりの英語を身に着けた上で
『それを何に使うか・何を学ぶか』の方がずっと大切なのに、
現地ではそれに全く気がつけなかったんですよね

甲はこう自らを振り返っていた。

 

…筆者、スミカ(Rick)

「ネイティブ並み。」

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