勉強以外の趣味やスポーツの世界で食べていくには、才能が欠かせないという話をしてきました。
実はもう一つ、絶対に欠かせないものがあります。
それは「運」です。
「運」という表現が嫌いであれば、
「時代の流れ」「タイミング」と言い換えてもいいでしょう。
例えば、織田信長を「別に大して成功しなかった人」と思う人はいないでしょう。
彼が次代を切り拓く大きな要因となったのは、疑いようのない事実です。
ですがこう考えることもできます。
彼は1534年の日本に生まれたからこそ、あそこまで成功できたのです。
もし、彼が2022年の日本に生まれていたらどうなっていたでしょうか。
人生のかなり早い段階で、
「当代一の大犯罪者・テロリスト」と断定されていた可能性があります。
一人目を殺した瞬間に指名手配になって、警察組織に身柄を狙われる可能性も大いにあります。
いくら武力・政治力・戦争指揮力があっても、現代ではあまり必要のない力です。
むしろ喧嘩っ早いのが災いして、厄介者扱いされてしまう可能性があります。
信長に一定以上の才能があり、また努力を重ねていたことは間違いありませんが
では現世に生まれていたら同じように成功していたかと言われればそれは怪しいものがあります。
生まれるタイミングというのはとても重要なのです。
これも運です。
そういう意味では、今からYouTuberを志して成功しようとするのは絶望的です。
5年遅いです。
現時点でYouTuberとして成功している人は5年どころか、
10年・20年単位で仕込んできた結果の結晶として今があります。
つい最近頑張り始めたのではなく、
YouTubeという概念がなかった時代からずっと頑張り続けているのです。
「でもあの有名人は最近YouTubeチャンネル設立○ヶ月で登録者数100万人突破しました!」
と言い出す人が登場するかもしれませんが、
その有名人にしたってその名声を確立するためにこれまで何十年もかけてきたのです。
何もしてこなかった無名の人が今からチャンネルだけ作っても、成功できる世界ではありません。
先程の信長の例と同じで、もうタイミングを逃しているのです。
もうYouTuberは既にあらゆるジャンルの動画を制覇してしまいました。
今から全く新しい動画を生み出すのはほぼ不可能です。
そして何よりも、小さな子が今からYouTuberを志すとして
大人になった時にも同じようにYouTubeというサービスがあるとは限りません。
Googleのような大きな会社でも、将来潰れる可能性がゼロではありません。
「この会社だけは絶対に大丈夫」
と言われてきた企業が消えてしまったことは歴史上数え切れないほどあります。
他の世界で成功した人がついでとしてやる場合は別ですが、
今からYouTuber単品で成功しようとするのは絶望的です。
遅すぎます。
ここで私は、YouTuber志望の人を地獄に落としたいわけではありません。
むしろ逆です。
将来何が起こるか分からないからこそ、今のうちにしっかり勉強しておこうといいたいのです。
どんな時代になっても、学問は必ず潰しが効くからです。
学問が潰しが効かなくなったら、それは国家存亡レベルの危機です。
戦争ですら学問がモノをいいますから、
それすらできないということはまさに日本が消えてなくなるレベルの話です。
もしそうなったら、個人が成功だのなんだの言っている場合ではなくなります。
そういうことが起こらない限り、勉強は必ずあなたの身を助けます。
将来何が起こるか分からないからこそ、より確実性のあるものに今から投資しておくことです。
…筆者、透佳(スミカ)
コメント