Management: 学習環境のBGMに細心の注意を払ってみる。

努力なんていらない。塾講師が教える最短で最高の結果を出す方法

私が知る限り、学習塾の過半数にはBGMがありません。

教室内に響くのは講師や生徒が話す声と筆記音・雑音だけです。

授業中でなければほぼ無音になります。

「それが普通」と考える方も多いでしょう。

とりわけ大人はそうです。

ですが現役時代の私含め、

無音状態だと逆に気が散って集中できないという生徒は少なくありません。

注意を引くものがない結果、逆にあちこちに注意が向いてしまうのです。

何か一定の音が流れていた方がそれに意識を向けられるから気が散らないのです。

こういう生徒も確実に存在するというのを念頭に置いた上で学習環境を整備するべきです。

その意味では、学習塾の自習スペースは誰にとっても最適というわけではありません。

周りの音が気になりすぎて、または周りの音がなさすぎて集中できなくなるからです。

こればかりは一人ごとにバラバラなので、他人がとやかく言うことではありません。

こういった人は例えばカフェや自室・図書館などに自習の場所を移すべきです。

イヤホンを耳に突っ込んでしまえば、あとはスマホから自由な音楽を流せる時代です。

(とはいえ私のように「長時間のイヤホンは耳が痛くなるから嫌だ」という人類もいますから

そういった人はもうスピーカーで音を垂れ流せる自室しか選択肢がなくなりますが…)

その方が集中できるのであれば、それがその人にとっての正解です。

「こういう音楽を流すと集中できる」というのも、万人受けする正解はありません。

例えば「作業中には洋楽を流せばいい」という人は多いですが、

私のような英語講師だと洋楽が流れるとつい歌詞を聴き取って解釈したくなってしまうので集中が遮られます。

これは職業病です。

英語という科目が好きないし得意だとこういうことになります。

一見無敵に思えるクラシックにしても、

テレビCMなどでお馴染みのフレーズが聞こえてきた瞬間に

「そういえばこの曲ってあのCMで使われていたような…」

とそちらに注意が向いてしまったことがある人は私だけではないでしょう。

YouTubeで「作業用BGM」と検索すると出てくる動画も良いですが、

常時ネットに繋ぐ必要がある手前いつでもどこでも使えるわけではありません。

逆に

「私にとっては旧ソ連国歌が一番集中できる曲です!」

という人がいたら、その人にとってはそれが正解です。

さらにはその日の気分もあります。

「昨日はこれで集中できたけど、今日はできない」というのが人間です。

正解は人によって変わるどころか、同じ人でも日によって変わると考えておくべきです。

そうである以上、選択肢は複数用意しておくべきです。

BGMを一通り経験した後に、逆に自習スペースに行くと捗るかもしれません。

こればかりは私たちの意思で自由にコントロールしようがありません。

脳や体の本能的な反応に従うしかないのです。

「今日はこのBGMがいいぞ」と探し当てることができたらその日は勝ちです。

そういった視点も持ちながら学習環境を選んでみてください。

最後に、冒頭「無音は集中できない」と言いましたが

最終的には無音・周りの筆記音や物音の中で勉強することにも慣れておく必要があります。

入試本番がそうだからです。

「普段は集中できたのに、試験本番は全然集中できなかった」

では元も子もありません。

毎日行く必要はありませんが、たまには自習スペースや教室に行って

その雰囲気に心と体を慣らしておきましょう。

 

…筆者、透佳(スミカ)

『努力なんていらない。塾講師が教える最短で最高の結果を出す方法』
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