自分オリジナルの勉強法を完璧に構築していて
しかもこれで結果がしっかり出ているのなら、もう何も言うことはありません。
どうかこんな連載など読んでいないで、引き続きそのやり方で邁進してください。
ですが、「自分のやり方を模索しているけど中々結果が出ない…」
という方に向けては私も塾講師としてお伝えできることがあります。
これは勉強のみならず人生全てにおいてそうですが、
いきなり我流でやっては絶対にいけません。
例え一打席目はラッキーでホームランを打たせてもらえたとしても、
その先必ず伸び悩みます。
勉強には様々な壁・試練があります。
最初から最後まで何も壁がないということはありません。
我流でやってしまうと、それらの壁の乗り越え方も100%自力で編み出さなければなりません。
他人に助けを求めようにも、
全てが我流に染まってしまっているのでアドバイスをしようがないからです。
そもそもバットを逆に持っている人に向かって、
「握るところをもう少し…」と伝えようとしても意味がないのと同じです。
そもそも歩く方向が根本的に間違っているのに、
歩くフォームや靴のことを気にしてもどうにもならないのと同じです。
そしてこれは塾講師として率直に真実を申し上げると、
勉強ができない子に限って揃いも揃ってオリジナルの勉強法を生み出します。
わざわざ英単語帳が与えられているのに、
「気に入らない」とそれを使わず自分でゼロからフラッシュカードを使って作ろうとして
結局挫折して英単語の勉強を投げ出す生徒を見てきたのはこれまで一度や二度ではありません。
せっかく教科書や文法書が与えられているのに、
「これは使いたくない」とわざわざ自分で全てネットで調べようとする生徒もいました。
ネット上の情報を全て鵜呑みにしてしまうので、曲がった初歩・基礎が完成してしまいます。
「教科書なんて分かりづらくてあてにならない」と
テストが20点〜30点の分際でオリジナルの教科書・用語集を作ろうとしている生徒さえもいました。
現時点で下手な人がさらに下手になるための練習をしているようなものなので、
時を経るごとにできなさ具合が下限なしでどんどん酷くなっていきます。
こういう生徒に限って人の話を聞きませんから、もうこうなるとご臨終です。
これは別にあなたを地獄に突き落とすために言っているのではありません。
むしろ逆です。
「下手くそは自分で考えずにまずは他人の教えに絶対服従する」
という考えを守るだけで、最悪の事態を免れることができるのです。
スポーツも同じですが、勉強にも
「まずは最低限これを覚えないと・理解しないといけないよね」
という初歩や基礎があります。
まずはしのごの言わず、
この初歩や基礎を言われた通りそのままのやり方で覚えてしまう・こなしてしまうことです。
ここで自分「ならでは」を考える必要はありません。
わざわざ頑張らずに、ただ言われた通りにやるだけでいいのです。
それだけで初期段階から好き勝手やろうとする同級生を置き去りにすることができます。
好き勝手やっていいのは、初歩・基礎が一通り板についてきた後です。
「この方が自分には合っているのかもな」と、そこで初めてアレンジすることができます。
初歩・基礎を無視して勉強すると、一生報われない努力を繰り返すことになります。
それだけは何としても避けなければなりません。
まずは初歩・基礎という王道を説明書通りに制覇してしまうのが、最短ルートなのです。
…筆者、透佳(スミカ)
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