塾選びの指針として無料体験授業を推す学習塾がこの世の塾の大半だが、本来これは極めて危険である。
どの学習塾も、体験授業では猫被り度マックス・汚い面は絶対に見せないからだ。
「実は生徒への当たり方・叱り方がきつい」「実は説明が杜撰だ」「実は生徒対応がいい加減」というのは全て入学金を支払った後に判明する。
【追伸】
「綺麗な面はその塾のトップ講師が猫被りで見せて、実際入ってきた生徒の対応は補欠の先輩講師が担当する」
というのが学習塾での常識である。
授業もお客様対応も全て講師が行う、という少人数運営のところでもない限りは。
これを知って「そんなのおかしい!」と言いたい気持ちは痛いほどよく分かる。
しかしよく考えれば、これは全ての業種・業界で同じではないか。
まずお金を払ってもらわなければ、その後のサービス提供もへったくれもないだろう。
そこに一番の労力が注がれるのは自然の流れだ。
「クロージングを補欠の先輩が担当することによる損失」と
「実際のサービスを補欠の先輩が担当することによる損失」は
前者の方が1億倍大きい、と考えるのが会社経営だ。
なぜならより高い確率でお金が発生するのが前者だからである。
(サービス不備による返金等は別として…もっとも「返金」という言葉をチラつかせた瞬間に補欠の先輩ではなくエース社員が出てくるが)
「それならその『補欠の先輩』とやらを一掃すればいいのでは?」
確かにそれは一理あるが、ほぼ無理である。
「接客やクレーム対応は他の誰かにやってもらって、自分は授業に専念したい」
「面倒な仕事は他の誰かに押し付けたい」
というのがエース講師の本音だからだ。
そこで誰かを「接客対応」として充てたがる。
だけど「接客のプロ」は教育業界なんて入ってこないから、
学習塾で接客専業でやってる人なんて全員口の利き方も知らないヤツだよ。
【追伸の追伸】
以下、塾選びの正しい基準。
①毎年コンスタントに合格者を出し続けていること、②口コミや周囲の人の声で「あの塾だけはダメ」という声がないこと、③保護者として直接実際の担当講師に会った際に違和感や不快感がないこと。
他の誰かが何と言おうと、①②がどれだけ優れていおうと、最後は③で判断すべし。
…筆者、透佳(スミカ)
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