「問題解決の三段論法・虎の巻」experienced。

ノンフィクション – experienced
  1. 何が問題であるかを考えること。
  2. それがなぜ問題であるかを考えること。
  3. それを解消・解決するためにはどうするべきかを考えること。

「いいか乙、
コンサルタントという肩書を名乗る以上は
この3つは反射でこなせるレベルじゃないとダメだぞ」

ホワイトボードに書いた文字を叩きながら、
熟練のコンサルだという甲はレクチャーを始めてくれた。

「コンサルタントは課題解決のプロって言うと、
すぐに
『問題はなんですか!』『どうやって見つければいいんですか!』
ってよく質問されるんだけど、それこそがコンサルの仕事なんだよね」

「その…問題の『定義』ですよね」

「その通り。
学校の授業じゃないんだから。
問題がキレイに字面に出てきてるわけないでしょ。
『何が問題か』を考えるのが最初の問題ってわけ」

「甲さんは、どうやって問題を定義されていますか?」

レクチャーというよりは
インタビューのつもりで乙は臨んでいる。

「そうだね。
ヒヤリング調査をしたり内部・外部調査をしたり
あとは一顧客としてサービスを実際に利用してみたり…
まあ手法は色々とあるんだけど、
『現実ありのままを把握する』ってのが最初かな」

「なるほど」

「で、現実を把握できたらどんな人でも企業でも
『ん?』『これは危険だな』『非効率的だな』
みたいなのが出てくる。ほぼ確実にね。
完璧な企業っていうのはこの世にないからさ」

「なるほど…」

甲が饒舌に話を進める。

「で、問題が出てきました。
ここで重要なのは、『すぐに解こうとしちゃダメ』なの」

「えっ…、どうしてですか?」

「だって、原因も解法は一つじゃないし
ケースバイケースでも変わっていくものなのに
なんでいきなり解決できるって考えるの?
問題の『具体的に何を』『いかに』解決するかを考えるのが先だよね」

「なるほど…
万能の魔法なんてものはないですもんね」

乙は相づちの言葉を慎重に選びながらうなずく。

「まあ…そうだね。
この人にはこの方法でよかったけど、
別の人には逆効果…なんてことはいくらでもあるからね。
だから問題が出てきたら
『なぜそれが問題なのか』を考えた上で
初めてそこから解決方法が導き出されるような感じ」

「ここで初めて、問題『解決』ですね」

「うん。
ここまで持ってきて初めて
学校のテストでやるような『問題解決』になる。
学校のテストと違うのは、
問題作成どころか問題発見まで
一からやらないといけないということかな」

流石、
これくらいのレクチャーであれば
当然のようにそらでできるらしい。

 

…筆者、スミカ(Rick)

「問題解決の三段論法・虎の巻。」

【追伸】
経営コンサルの話をしているのではない。
英語学習の話をしているのだ。

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