Jobhunting:「英語を使う仕事」=「あなたのしたい仕事」とは限らない。

最高の留学のつくり方

「せっかく海外留学をするのなら、その経験を活かした仕事に就きたいなあ」

これ自体は、特に変わったものではなく極めて正しい戦略です。

ですが、特に将来「これがしたい!」というものがなく

いわば「将来の夢探し」として海外留学を選んだ留学生がかなりの割合で口にするセリフがあります。

「将来は、『英語を使う仕事』に就きたいなあ…」

建前で口にするならともかく、本音でこう思っている人は就活で必ずドツボにはまります。

これほど抽象的な言葉もないからです。

試しに、「英語を使う仕事」「英語力が活かせる仕事」でググってみてください。

直接的で分かりやすい通訳・翻訳をはじめイメージ的にぴったりなキャビンアテンダント・空港職員、観光客相手のツアーコンダクターばかりが「英語を使う仕事」ではありません。

まず、都会の接客業・サービス業は毎日英語を使う可能性があります。

どんな職種でも、海外出張・赴任でもすればそれは立派な英語を使う仕事です。

また別に英会話でなくとも、メールのやり取りやテレカン(テレビ会議)・電話対応でも英語を扱っていればそれは英語を使う仕事です。

いくらなんでも、範囲が広すぎるのです。

広げていいのはストライクゾーンだけです。

これでは、例えばボスキャリ(ボストンキャリアフォーラム)に出展する企業のほぼ全てが「英語を使う仕事」になります。

その中なら別にどれでもいい、と言っているのと同じです。

本当にどれでもいい、という人はいないでしょう。

大切なことは、英語を使うことではありません。

英語を使って何をするか・したいかが全てです。

英語はあくまでもツールであり、極めて便利なツールではありますが所詮はツールでしかありません。

何か別に学びたいことや目的があって、それを叶えるための手段として学ぶのが英語です。

留学生として就活に挑む際、改めて自分の胸に手を当てて考えてみてください。

「自分は元々、どうして留学を決意したのだろう?」

「これまで留学を通じて、何を学んできたのだろう?」

その答えが、希望の業界・業種・会社・志望動機になります。

志望動機は、これまで経験してきたことの中から出てきます。

言語学などそれ自体を学問として学ぶ場合を除き、「英語を学んだ」という答えになる人はいないはずです。

英語を使う仕事ではなく、あなたのしたい仕事を選びましょう。

心配しなくても、留学経験があればどんな仕事でも英語力は存分に活かせます。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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