ここで言う一体多とは、主に授業・講義のことです。
私自身も今の仕事柄集団授業をするのでよく分かるのですが、
大勢が集まる授業で講師や教授は「中の上」レベルを意識して話します。
本当のトップ層に合わせると、それ以外の人がついていけなくなります。
かといってあまり初歩から話してしまうと、デキる生徒が退屈します。
そして、日本の大学がそうであるように
海外の大学は「第二言語の人向け」の話なんてわざわざしません。
こちらからわざわざ現地に渡航している以上、それが当たり前です。
要は、「ネイティブのそこそこできる人」以上が理解できるように授業を進めます。
つまり、予習も授業内もその後のフォローや復習なども全て含めて
留学生はネイティブの倍は頑張る必要があります。
ですが、どれだけ予習をしても授業中に集中してもやはり「遅れ」は出てきます。
その際には、先ほど少し紹介したオフィスアワーをはじめ
大学の図書館に駐在する司書・チューター、
ネット上の文献・文章チェックソフト、友達を作る余裕がある人はクラスメイトに至るまで
使えるものは全て使っていきましょう。
ここで一つ、気をつけておくべきポイントがあります。
誰に・何に相談するにしろ「何が分からないのか・聞きたいのか」は予め明確にしておきましょう。
そんなの当たり前だ、と思うかもしれません。
ですが、特に留学序盤は「何が分からないのかが分からない」という留学生が想像以上に多いのです。
私の留学1年目での授業内で、Neoliberarism(新自由主義)という言葉が出てきました。
Liberarism(自由主義)の意味も分からないのに、そこにNeoなんて言われても全くわけが分かりません。
結局、私は「自由主義ってなんですか」というところから教授と個別で話しました。
冗談ではなく、こんな状態で「授業についていけません」と相談しに行く留学生が少なくないのです。
質問をすること自体は、恥でもなんでもありません。
ですが、「自分でも何を質問しているかがよく分からない」というのは問題です。
…筆者、透佳(スミカ)
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