大分類として、集団授業(学校の授業のような講義型)を受けているだけで成績が伸びるのはごく一部の天才だけである。
残り大勢のふつうの生徒たちは、後から必ず個別でフォローしてあげる必要がある。
集団授業はその特性上「授業中に生徒が疑問に思ったこと・一発で理解できなかったこと」が基本スルーされてしまうから仕方ない。
【追伸】
こういうことを書くと
「後からフォローしないといけなくなるような授業をする講師が悪い」
という旨の供述をする講師や先生がいる。
これが言えるのは「本当の平均」を知らないからだ。
彼らにとっての「平均」とは、
分かりやすい説明さえすれば一度の説明で概要を掴んで、
あとはせいぜい数回の自習・復習でその内容をマスターして
かつそれが試験という形で問われた時にしっかり正解できるような子だ。
概してこういう子はMARCHレベル以上にあることが多い。
先述の講師たちは、こういう子が偏差値50(世の中の平均)であると本気で思い込んでいる。
だが実際には違う。
どれだけ分かりやすい説明に終始しても一度で理解できる子なんてそうはいない。
個別と違って集団授業は「聞いているフリ」さえしていれば凌げる確率が高いから、
それこそ聞いた内容がそのまま左から右へ流れている生徒も決して少なくない。
そして復習は数回やった程度では無理だ。
最低5回は復習して、かつ1回復習するたびに疑問点を全て潰していく必要がある。
そしてそこまでしても中々本番の試験になるとそれを発揮できないから、
「こう考えることで正解できるんですよ」という思考回路まで丁寧に教える必要がある。
これが本当の偏差値50である。
(もちろん、これにも満たない生徒も下半分として相当数存在する)
こういう子に集団授業の最初の一発だけで大枠を掴むことを要求するのは、虐待である。
一発でマスターできないのが当たり前だと思って、根気強くフォローし続ける姿勢が必要だ。
それが嫌だというのなら少なくとも塾講師は向いていない。
【追伸の追伸】
概して、自分が勉強できた人間は
勉強できることが当たり前の環境で育ってきたから
一般社会の「本当の平均」を知らずに育つ可能性が極めて高い。
これは社会人になってから確実に足枷となる。
…筆者、透佳(スミカ)
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