学校の定期テストに限らず、あらゆる試験において
致命的失敗・事故を避けるための一つのコツがあります。
それは一瞥して「これはとても解けない」と感じた問題はスルーする勇気を持つことです。
現時点でテストの点数が芳しくない子は、揃いも揃ってこれができません。
下手に臆病なのです。
「この問題が解けなかったらどうしよう」と、その一問のことだけをずっと考えてしまいます。
そしてあっという間に終了時間が来てしまって、残りの問題には目を通さないままご臨終です。
ではあれだけウンウン唸って考えていた問題が解けたかと言えば、そんなことはありません。
少々手厳しいことを言いますが、
この子は難しい問題に立ち向かってウンウン唸っている自分が好きなのです。
そうでなければ「あ、無理だ」とあっさりスルーするはずだからです。
つまりはプライドの高さが真因なのです。
できない子に限ってプライドが高いのです。
ここでより大切なことはプライドを守ることではなくより高い得点を取ることです。
そのためには難しそうな問題は潔くスルーすることです。
その上で、自分が「これは解けるな」という問題から解いていけばいいのです。
難問を解いて得られる1点と簡単な問題を解いて得られる1点の価値は同じです。
実際には配点の違いもあるので全くその通りにはいきませんが、
より確実な得点を積み重ねていけば難問を一問解いた並の点数になるのは間違いありません。
先ほど、学校のテストの作題者は何を考えて問題を作っているのかという話をしました。
作題者は、大きく分けて以下3段階の難易度の問題をバランス良く詰め込もうとします。
- 初歩・基礎レベル(教科書にそのまま書いてあること、ないしその類題)
- 標準・頻出レベル(教科書に書いてあることを組み合わせて解く問題、問題集レベル)
- 発展・応用レベル(教科書の知識だけでは解けない問題)
1つ目の初歩・基礎レベルは、
「オレの授業をまともに聞いていたらまあ正解できるよね」というレベルです。
2つ目の標準・頻出レベルは、
「授業をまともに聞いていた上で問題集をしっかりやり込んでいればできる」というレベルです。
そして3つ目の発展・応用レベルは、率直に申し上げて「満点阻止問題」です。
これは不思議なことですが、私含めてテストの作題者は
「全ての問題を解かれる(=100点)のは『悔しい』」という感覚があります。
私の中学校時代の数学の先生に至っては、
「オレのテストで100点は出さないようにしている」と露骨に口にしていました。
ここで大切なことは、そういった発展問題を解くためにムキになることではありません。
初歩・基本、そして標準・頻出レベルを何度解いても絶対に解けるようになっておくことです。
それだけで「合格点」に達するのはChapter2にて先ほど触れた通りです。
そもそも誰も解けないような難問は差がつきにくいので、出題してもあまり意味がありません。
「解こうと思えば誰でも解けるけど、頑張ってきていないと解けない問題」で差がつくのです。
…筆者、透佳(スミカ)
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