学習塾は、講師は「使い捨て」でいいと思っている。

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個別に見ればもちろん例外もあるが、全体・割合で見れば「『継続的に働いてもらう』という発想がない」学習塾の方がこの世には多い。

一切言葉を選ばずに表現すると、現場の講師なんて使い捨てでいいと思っている。

「講師なんてどうせ入れ替わるし。来る者拒まず、去る者追わずだから(笑)。」と私の前で漏らした某塾教室長の一言は一生忘れない。

【追伸】
例えば給料・その他待遇・勤務時間・福利厚生など、

「学習塾が会社として、その講師一人を人間としてちゃんと扱っているか」

が実際に現れる面はいくつか存在する。

その上で真実を公開すると、

現場の講師を人間として見ていない塾は想像以上に少なくない。

額面だけ見ると給料は悪くないように見えるが、

労働時間で割って差し上げると恐ろしい時給が出てくる。

土日出勤・休日出勤も当たり前のようにある。

有給も自由に取れないどころか、その存在すらちゃんと告知されない。

また、私が一次情報で知っているとある学習塾では

なんと全ての文房具が講師の自己負担だった。

答案丸付け用の赤ペンすら自腹なのだ。

学習塾界隈ではこれは当たり前、と思うかもしれないが

業界外から見るとこれは信じられない現象である。

(これは就職テクニックの類だから余談になるが、

「女性の定着率」が異様に低く、

「女性の離職率」が異様に高い会社は要注意だ。

こういうところを一瞬で見抜いて速攻で辞めるから)

まあ嫌なら辞めてもらっていいしまた次を取ればいいから、

とまで言いたげの精神なのだ。

これはある種、公立小学校・中学校の教員にも通じるものがある。

小学校・中学校の先生がすさまじいブラックであるというのは

ネットの力もありここ数年で特に知れ渡ったように思う。

それでも小学校・中学校の先生という仕事は絶対になくならないし、

「ここで働きたい」という志望者も尽きることがない。

これが中々待遇が良くならない一因なのだと思う。

(いずれ義務教育にこんな人数は不要になるだろうが、それは当分未来の話だ)

塾講師もこれはある種同じだ。

上記の事情もあって

小学校・中学校の指導力は毎年どんどん落ちている。

あまり具体的に書くと勤務地が割れそうだからボカすが、

現在私が勤めている学習塾に近い某中学校は

「文法の説明は一つあたり3分で終わらせる」

という授業をなんと中学1年生相手に堂々と行っている。

当然、現在進行形で大量の「英語諦め君・英語諦めちゃん」を生み出している。

そんなわけで、

「塾に行かないと学校の授業が理解できない」

という現象が昔以上に深刻になってきている。

それに伴い学習塾の存在価値がますます増している。

「昔より人がいっぱい志望してくるようになったね笑」

と講師をボロ雑巾のように見始めるのは訳がわからないが。

「やりがいがある」

「そうはなくならない仕事である」

というのはあながち間違ってはいけないが、

それは現場の講師をポイ捨てしていい免罪符では断じてない。

 

…筆者、透佳(スミカ)

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