海外留学を経て、大半の日本人は「日本人として」の就活に挑むこととなります。
留学生の就活で一番大事なことは、
留学経験それ自体に価値はないし、「留学をしたという事実」だけで市場価値が上がることもない
ということです。
ここを勘違いしたまま、就活に突入してしまう留学生が多いのです。
「留学生」という肩書きに、過度なブランドを感じてしまうのです。
ですが単に留学したというだけなら、あなたの同級生だけでもざっと数万人います。
アピールポイントにするには、人数が多過ぎます。
それに、自分の強みとして「留学経験」と書いたり話したりする感性もダメです。
より具体的に、「留学をすることによってあなたは何を得たのか」を採用担当者は一番見てきます。
そこで「英語が話せます」と言っても、そんなことは全員知っています。
「異文化交流」「勉強の大切さ」なんて言葉も、面接官は聞き飽きています。
大切なのは、「言わなくても分かるよ」ということをわざわざ口に出して言うことではありません。
日本で大学生として過ごしていたら絶対に体験し得なかったような、しかも一見留学とは全く関係なさそうなワードで攻めるのです。
「海外留学で掃除の深さと哲学を知りました」という人は、正しいかどうかは別にして実際に会って話してみたくなります。
「海外留学で孤独の大切さを習得しました」という人は、正しいかどうかは別にして実際に会って話してみたくなります。
「海外留学で瞑想に目覚めました」という人は、正しいかどうかは別にして実際に会って話してみたくなります。
「正しいかどうかは別にして」、という部分が極めて大切です。
むしろ、模範解答とはズレていればいるほど効果を発揮します。
海外留学で得たことをアピールする際には、他の留学生とかぶった部分は0点だと思ってください。
それでは面接官の記憶に残りません。
面接官の記憶に残らない留学生は、100人いたら100人落とされます。
それに対して、「よくそんなことが学べたな、面白いな」と面接官に思わせた留学生のインパクトは絶大です。
少なくとも、記憶には絶対に残ります。
「私は留学生です、はい雇ってください」という姿勢では誰も相手にしてくれません。
留学生だからこそ、自分からガツガツいける人が就活で勝ちます。
…筆者、透佳(スミカ)
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