どうも、こんにちは透佳(スミカ)です。
このページは、今まで本ブログでありそうでなかった
「私が提唱・推薦する英語学習法とは、要はどういうものなのか?」
という質問にお答えするページとなります。
「英語学習法」といっても、
例えばシャドーイングやディクテーション…等といった
実際に行う個別の学習法ではなく、
より大きな視点での「学習におけるルール・原則」を
本ページにて紹介できればと思います。
題して「Sumika’s Method」、5つご紹介しましょう。
絶対の答えはなく、人ごとにやるべき学習は変わる
まず1つ目ですが、
「誰にとっても効果的な学習法」というものはこの世に存在しません。
もしあったらとっくに義務教育に入っています。
いずれ生まれるかもしれませんが、少なくとも現代にはありません。
私達人間は一人ごとに
性格も職業も、英語を学ぶ目標も時間もやる気も
これまでの英語学習歴も英語のレベルも…全てが違います。
一人ひとりの状態が全て違うということは、
やるべき学習も人ごとにバラバラになります。
よくネットに載せられている学習法を批判する声として
「その人が成功した学習法で、別の人が成功するとは限らない!」
というものがありますが、当然です。
当たり前ですが、その人はあなたではないからです。
また、日本ではここ5年ほどで急に流行し始めた
第二言語習得理論(SLA)も、あくまでも
「より多くの人が、こういう方法でより高い効果が出ているよ」
という一研究に過ぎません。
確かに一考の価値はありますが、
「SLA=誰にでも万能」というわけでは決してありません。
言い換えれば、
他ならぬ「あなたにとって」ぴったりな学習法を見つけることが
英語学習を成功に導く第一歩です。
良い学習法・悪い学習法というものはありません。
あなたに合った学習法・合っていない学習法があるだけなのです。
「ボトムアップ型」と「トップダウン型」の2タイプが存在する
英語学習に限らず、
なにかを勉強しようとする人は
「ボトムアップ型」と「トップダウン型」の2種類に分けることができます。
元々は、日本の英会話学習コーチの第一人者である
船橋由紀子さんという方がそれぞれ
「山登り型」「波乗り型」として提唱したものです。
まず、前者のボトムアップ型というのは
「まずは初歩→次に基礎→それを練習→そして実践」
…という風に、0から一つずつ積み上げていくような
学習スタイルのことです。
私の大好きなドラクエで例えると、
最初はレベル1で布の服しか着ていないけれど
まずはスライムから順番に倒していって
少しずつ着実に強くなっていく…というイメージですね。
これに対して、後者のトップダウン型は
一言でいえば「まずはやってみる」というタイプの人です。
英会話でいえば、
「まずは話してみる→改善点が分かる→その為の学習→また実践」
…といった、実践の中で得られる経験をベースにした
学習スタイルになります。
これも無理やりドラクエで例えると、
事前情報なしでとりあえずプレイしてみて
敵にボコボコにされたりハマったりしながら
経験・体験として覚えていく…というイメージですね。
英語学習に限らず、
「学習者」と呼ばれる人は全てこのどちらかに該当します。
どちらにも該当しない、つまり
積み上げも嫌だし実践も嫌という方はその学習をやめた方がいいですね
ちなみに現在の日本の英語教育は
ほぼ完全にボトムアップ型です。
英語学習においては、
あなたがこのどちらに属するかによって
するべき学習法がガラッと変わりますので
それを意識しながら学習を進めていきましょう。
英語学習の8割は自習だが、その8割をこなすためには人の手がいる
2016年に創業した、
いわゆるコーチング型英会話教室の一つである
プログリットというスクールがあります。
このスクールが提唱する哲学の一つに、
「英語学習の9割は自習である」というものがあります。
これは概して正しいです。
英語学習において、
「絶対に人がいなければ成立しない学習」というのは
実は英会話くらいしかありません。
流石に会話をするためには相手が必要です。
(一人会話、という言葉もありますがそれは独り言なので…)
その他の学習、例えば
- 英語学習における3大基礎…語彙・文法・発音
- リスニング・リーディングの練習
- スピーキング・ライティングの(話す・書く内容の)仕込み
これらは全て教材(つまり本)があれば可能です。
相手がいてはいけない、ということではないですが
いなくても学習は成立します。
ですが、
その自習を効果的・効率的にするためには
人の手を借りることが必要です。
私はよく、「自習はマラソン」という例えをします。
マラソンランナーは一見
自分一人で走っているように見えますが、
- 途中で水を渡してくれる人
- ウェアやシューズを作る人
- 普段の練習のコーチや裏方さん
- そもそも、マラソンコースの整備や舗装・交通整備などをしてくれる人
これら全ての人に支えられて、マラソンは成り立っています。
自習もこれと同じで、
「走るのはあなた一人だけど、そのためにはサポートが必要」なのです。
サポートがないと
走るための道具も手段もゴールも、
英語学習で言えば正しい教材も学習法も目的も分からずに
ただ「なんとなく走っているだけ・やっているだけ」になってしまいます。
英語学習の8割を占める自習をより良いものにするために、
積極的に人の手を借りていきましょう。
英語力を伸ばすために、英語「のみ」を学習するのは遠回り
第一言語(日本人の場合、日本語)を学ぶ際は
日本語のみを使って日本語を学んだことでしょう。
ですが、第二言語で同じことをしてはいけません。
先述のSLA(第二言語習得研究)の一研究・仮説によれば、
「その言語それ自体にどっぷり浸かるだけで、言語として習得できる」のは
10歳前後がラストチャンスなのだそうです。
それ以降は「ノンネイティブ」ということになります。
よく「ネイティブ感覚」という言葉がありますが、
感覚はあくまでも感覚であって
私達が今からネイティブになることはできません。
「英語オンリー」の環境に今から身を置いたからといって、
決してそれだけで勝手にネイティブ並みにはなれません。
「感覚」で習得できるネイティブと違い、
「理詰め」で習得する必要があるのがノンネイティブです。
ノンネイティブには
ノンネイティブなりの言語学習法があります。
その中でも、
「第一言語を最大限に活かして、第二言語を学ぼう」
というのが私の考えです。
ここで一つ、英語力と
母国語力、つまり国語力の話をしましょう。
英語力は、国語力を超えません。
例えば語彙にしても、
英単語を学ぶ際には
(当たり前ですが)日本語の意味を分かっている必要があります。
「structuralism=構造主義」という単語を習っても、
「『構造主義』ってなんですか?」となってしまってはいけません。
私の留学経験・指導経験から振り返るとこの
「日本語の段階でつまづいている」という方が
実は想像以上に多いのです。
他にも、
- ライティング(英語)の前に、まず作文(日本語)が苦手だったり。
- プレゼン(英語)の前に、まず発表(日本語)が苦手だったり。
- 瞬間英作文(英語)の前に、まず文法(日本語で学ぶ)が苦手だったり。
こういった方を今まで数多く見てきました。
だからこそ、
「せっかく日本語があるのだから、それを活かして英語を学びましょう」
「英語学習だからといって、無理に英語オンリーにする必要は全くありません」
というのがSumika’s Methodの考えの一つです。
※「英語オンリー」(英語ではimmersionと呼ばれます)も、
確かに有効な学習法の一つではあります。
大切なのはタイミングだということです。
日本人全員が英語を話せる必要はない
このブログ、ひいては私のミッションとして
『全ての日本人の英語力を、
「自分(私、透佳(スミカ))以上」の水準にアップさせること』
というものがあります。
「英語を扱えるようになりたい!」という方のために
私は全力を尽くす所存です。
ですが、私は
「日本人全員が英語を話せるべき」とは考えていません。
上のミッションも、
「全ての(英語を学ぶ)日本人の〜」
というかっこの部分が隠されています。
英語学習に限らず、
基本的に全ての学習は
「やりたい人がやりたいだけやるもの」だと捉えています。
「俺には英語は必要ない!」という方がいたら、それが正解です。
「英語なんてなくても仕事は十分できる」
という方がいたら、それが正解です。
「外国人は自分の母国語で世界中生きていけるのに、
なんで私達だけ外国語をヒイヒイ学ばないといけないの!」
という方がいたら、それが正解です。
無理強いをするつもりは一切ありません。
これまた爆弾発言かもしれませんが、
「これからの時代、絶対に英語は必要ですよ!!」
というのは、単に
「だからウチの教室に通ってくださいね」
「この本買ってくださいね」という勧誘の理由付けだったりします。
自分が売る商品の価値は上がった方がいいですからね。
その中で敢えて言いますが、
「英語を学びたい!」と心の底から思ったら英語を勉強しましょう。
私もそういった方を応援します。
※まあ、英語は
ないよりはあったほうが絶対に良いんですけれども。
おわりに
- 「あなたに合った学習法」を見つけることが一番大事である
- コツコツ学習か、実践重視か。どちらの方針でいくかを考える
- 英語学習の8割は自習だが、そのためにはサポートが必須になる
- 日本語をフル活用しながら、英語を学ぶ
- あなたが必要だと思ったら、英語を学ぶ
このブログ、ひいては私・透佳(スミカ)は
これら5つの方針にそって
執筆・指導・その他諸々を行っております。
世の中には無数の英語学習法がありますが、
これら5つはいわば
「前提・根本となる考え方や方向性」になります。
以上、Sumika’s Method(私の考え方)の紹介でした。
…筆者、透佳(スミカ)